暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic11-B運命の子供たち〜Puferutona Forseti〜
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
たちを信じているし、不正もしない」

『であれば、こちらからの査察を受け入れても問題が無いのでは? やましい事があるからこそ、こうして私にそのような事を仰るのでは?』

「・・・チッ。そちらの勝手な査察で、機動六課の運営に僅かでも支障を出したくないんですよ。ただでさえ昨日は広域指名手配犯プライソンが、六課の隊員への殺人未遂や、廃棄都市区画での危険魔法使用などという、ふざけたケンカを売ってきた。おそらく今後も六課に対して手出しをする可能性が高い。そんな大変な時期に、地上本部の事情で彼女たちの邪魔をしないでくれ、という話なんだよ、オーリス・ゲイズ三佐」

思わず舌打ちが出て、口調も苛立ちに塗れてしまった。すると『随分と苛立っているのですね』オーリスが若干責めるような声色で返してきた。さすがに今のは酷いと思い直して「失礼しました」謝っておく。

『査察の件については、撤回するつもりはありませんし出来ません』

「レジアス・ゲイズ中将からの指示だから、ですか?」

『・・・ええ、そうです』

「では直接ゲイズ中将に話を付けるので、アポイントをお願いします」

ようやく俺が伝えたかった本題に入れた。しかし予想通り『出来ません』オーリスはキッパリと断ってきた。だったら切り札その1を使おうか。

「・・・ではゲイズ中将にこう伝えてください。よりによってあの重犯罪者を調査官に据えただと。八神はやてについてもそうだ。過去に犯した罪は消えん。今も変わらず犯罪者だ、と」

『っ!? それは・・・!』

オーリスが息を呑んで反応した。秘書ならここで反応せずにシラを切り通せ。まぁシラを切ったところで別の切り札を切るんだがな。俺は「どうです? アポ、取って頂けますか?」もう一度そう伝えた。オーリスは少し黙り、『折り返し連絡を入れさせて頂きます』通信を切った。

(さぁ、どう出る、レジアス・ゲイズ?)

とりあえず地上本部へと愛車のリバーストライク・“マクティーラ”を走らせ、首都クラナガンへと入ったところでPiPiPi♪とコール音が入った。コールを受けると『オーリスです。あなたに会われるそうなので、14時に防衛長官執務室へお越しください』そういう旨が伝えられた。

「承知しました。では、14時にお伺いします」

『・・・お待ちしております』

通信を切り、俺は速度超過に当たらないほどに速度を上げる。そして地上本部の駐車場の一角にある駐輪場に“マクティーラ”を停め、レジアスの執務室のある中央タワーに入る。エントランスロビーに居た局員が一斉に俺の方を見た。小声で、調査官の制服だ、みたいな話し声が聞こえてきた。本当に珍種なんだよな、調査官って。

「本日14時に、レジアス・ゲイズ防衛長官と面会するルシリオン・セインテストです」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ