46.出産。男に出来る事は何もない。ヤることしか出来ないなんて情けない。
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えてあるから!」
「ゲレゲレとかボロンゴとか言わないよねぇ…」
「古い事持ち出さないでよ!」
「(クスッ)ごめん。で、ビアンカが考えた名前は?」
「うん。男の子が『ティミー』、女の子が『ポピー』!…どう?」
「うん!『ビアンカ』の次に良い名前だね」
もう…さりげなく惚れ直しちゃう事言わないでよ。
リュカは双子を抱き抱え、
「こんな情けないパパだけど一生懸命頑張るから、あんまりいぢめないでね」
(コンコン)
ノックと共にサンチョさんが入ってきた。
「ビアンカちゃん。双子出産おめでとうございます」
「ありがとうサンチョさん」
「おめでたい所申し訳ありませんが坊ちゃん、オジロン様がお呼びです」
サンチョさんも申し訳なさそうに切りだした。
「何だよぉ〜、空気読めよぉ〜…バカじゃねーの?」
…まったく…しょうがないでしょうに…
「リュカ!式典の事よ、きっと…」
「シキテン?」
ま、まさか…忘れてるわけないわよね!
「今日、戴冠式なの忘れてたの?」
「ソンナコトナイヨ。オボエテイルヨ」
「ほら!私達の事はいいから、お仕事してきて!」
大きなため息を吐くと、渋々…本当に渋々部屋を出て行った。
ビアンカSIDE END
<グランバニア城>
今俺は、オジロンの前で片膝を着き俯き畏まっている。
初めて知ったのだが、俺の本名は『リュケイロム・エル・ケル・グランバニア』と言うらしい。長いね!
「ここに宣言する。リュケイロム・エル・ケル・グランバニアがグランバニアの新たなる国王になった事を!」
俺は立ち上がり、家臣達を見渡して城下町へ下りて行く。
すごくこそばゆい…
うん。俺には向かないね!
<グランバニア城−城下町>
城下町の中央広場に大勢の人が集まり、ステージ上に立っている俺の事を瞳を輝かせながら見つめている。
中には泣き出している人も…
パパスの息子と言うだけで凄い人気ぶりだ。
親の七光りってすげー。
さっき国務大臣が小声で、『オジロン様の後でリュカ陛下のスピーチです。準備はいいですか?』ってプレッシャーかけてきたので、『モチロンサ』て棒読みで答えてやった。
すげー不安そうな顔してた。
だから止めようって言ったのに!
「………では、皆に紹介しよう。先代デュムパポスの子!リュケイロム・エル・ケル・グランバニア!グランバニアの新たなる国王を!」
来てしまいました、この瞬間が!
だが、大丈夫!
俺には秘策がある!
偉大なる不敗の名将が残したスピーチが…
俺はオジロンより前に出て、大きく息を吸った。
「リュケイロム・エル・ケル・グランバニアです。どうぞ、よろしく」
俺はまた、オジロンの後ろに下がり笑顔でみんなに手を振った。
みんな唖然として
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