第四章
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その黄金バットを見送ってです、知事さんはお役人さん達に言いました。
「今回も助けてくれたね」
「困っている人を」
「そうしてくれましたね」
「うん、本当に助かったよ」
実にという先生でした。
「あと一歩で間に合わないってところだったけれど」
「お家はあと少し遅かったらです」
「濁流に飲み込まれましたから」
「本当に黄金バットが来てくれなかったら」
「大変なことになっていました」
「本当によかったよ」
知事さんはほっとさえしています。
「黄金バットが来てくれて」
「黄金バットがいてくなかったら」
「そうも思いますけれど」
「この人達を助けてくれました」
「よかったです」
「全くだ、変な意地を張って残ったから大変なことになった」
助けてもらったお父さんは娘さんを見て言いました。
「この娘まで巻き込むところだった」
「お父さん、今度からはね」
娘さんもお父さんにお顔を向けて言うのでした。
「避難勧告には素直に従おうね」
「全くだ、家は自分達で守ろうと思っていたが」
「自然が相手じゃ無理な時もあるから」
「黄金バットさんがいてくれなかったらどうなっていたか」
「私達助からなかったわよ」
「全く、黄金バットがいてくれたからよかったです」
知事さんも親娘にお話しました。
「黄金バットさんに感謝しましょう」
「はい、心からそう思います」
娘さんも知事さんに応えました。
「黄金バットさんがいてくれなかったら」
「黄金バットさんは皆を助けてくれるんだね」
心から言うのでした、嵐は止み濁流も何時しか流れが弱まっています。自然の驚異はありましたが黄金バットのお陰で犠牲者は出ませんでした。
第十一話 完
2016・5・9
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