第六十九話 地下世界へ
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!」
トンキーの背に乗って移動を始めた俺たち。 そんな中、リズが言葉を漏らした。
リズ「ねぇ、これ、落っこちたらどうなるの?」
キリト「飛べないからな。
間違いなくお陀仏だろうな。」
ヨツンヘイムでは原則的にどの種族も飛行不可能であり、また高所落下ダメージが適用されるのだ。
スキル値などにもよるが、ダメージは十メートル程度から発生し、三十メートルを超えると確実に死亡だ。
俺の隣に座るアスナが、言った。
アスナ「きっといつか、そこの昔アインクラッドの外周の柱から次の層に登ろうとして落っこちた人が試してくれるわよ。」
キリト「あー、そんな事あったな。」
リズが右手を額に当て、
リズ「あんたは何やってんのよ。」
キリト「いや、あの時は遊び心で。 転移結晶を使うのが後一秒遅かったら、生命の碑の名前に横線が引かれたな。」
俺は頬をポリポリ掻いた。
キリト「それに、高所から落ちるなら猫科動物の方が良いんじゃ無いか?」
そう言ってシリカの方を向くと同時に首を横にブンブンと振った。
そんなやり取りをしている間にも、トンキーは四対八枚の翼をゆっくり羽ばたかせ、空中を進んで行く。
目指す場所は、氷の空中ダンジョンの入り口だ。
このまま安全運転でお願いします。と願った瞬間だった。
トンキーが急降下ダイブしたのだ。
「「うわあああぁぁぁあああ!?」」
俺とクラインの太い絶叫。
「「「「「「きゃあああぁぁぁあああ!?」」」」」」
女性陣の甲高い声。
リーファ「やっほ―――――う!」
《スピード・ホリック》ことリーファは、とても気持ち良さそうにしていた。
皆は広い背中に密生する毛を両手で掴み、襲ってくる風圧に必死に耐える。
殆んど垂直の急降下で、下の地面にみるみる近づく。
トンキーは巨大な大穴《ボイド》の南の縁に来ると、急ブレーキを掛け、五十メートル上空で緩やかな水平巡航に入った。
その時、トンキーの頭を乗り上げるよう身体を伸ばしていたリーファが、声を上げた。
リーファ「み、みんな、あれ見て!」
言われるまま、全員一斉にリーファが指差した方向を凝視した。
俺たちはそれを見て驚愕した。
キリト「どういうことなんだ?」
アスナ「なんで人型邪神が、プレイヤーたちと一緒に居るの?」
アスナの言う通りなのだ。 攻撃しているのは、三十人を超える種族混合部隊のレイドパーティー。 これだけを見れば《邪神狩りパーティー》と言える。
だが、人型邪神もプレイヤーと一緒に、像水母邪神を攻撃していたのだ。
像水母邪神を倒し終えた後、両者は戦闘にならず、連れ立って移動を始めたのだ。
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