第51話 逆転
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坂美琴にそっくりな少女の髪を撫でた。
事情は分からないがここにいるのは、本人であろうがなかろうが紛れもなく生きている人間の反射的な反応だ。
君は......また私が間違っていると思うのかい?
あの子(サソリ)をも......
止血処置をされているがミサカは痛みにより絶え絶え息をしているが明瞭な意識はないらしく、虚ろな目で対峙しているサソリと佐天、絹旗を写していた。
膝枕をしながらミサカを教え子の姿と重なり懐かしいような感情が沸き起こる。
ソファーで横になって寝ているあのカチューシャがトレードマークの少女だ。
丁度、成長していればこのぐらいだろうか?
「ん......!?」
眼鏡を掛けたテレスティーナが幻術から解放されて正気に戻った。
まだ、現実と幻実を行ったり来たりしているようで頭を押さえて、気持ち悪そうにしている。
******
「うわー!酷いっすね〜。オイラのイケメン顔が」
欠けた面の部分をなぞって、確認しているトビフレンダ。隙間からフレンダの整った顔が引きつったように笑ったように見える。
「フレンダ......お願い元に戻って」
三人の手当てをしていた滝壺が懇願するように弱々しく言った。
「イヤっす」
「コイツラに話しをしても無駄だ」
サソリがスサノオを出したまま、チャクラ糸を伸ばしてトビフレンダの傍らにいる大仏に付けると操り始めた。
「うわっと!?欠けているんすからそれはナシっすよ〜」
サソリは、くっ付けたチャクラ糸を力の限り引き、大仏の巨大な張り手をぶつける。
トビフレンダは、吹き飛ばされながらも回転しながら壁に着地をした。
「人間に取り憑かないと何も出来ない寄生虫が」
「先輩やり過ぎっすよ!少しは後輩を労ってくださ」
「だあぁぁぁぁぁ!!」
絹旗がグルグルの面目掛けて走り出して、空気を巻き込みながら拳を突き出した。
あのふざけた面を超破壊すれば、フレンダは元に戻るはずです!
あと少し
「よっと」
チャクラ吸着を解いて、床に落下すると脚にチャクラを溜めて頭を前に出して頭突きをした。
「ぐっ!?」
絹旗の腹部に当たり、空中に浮かんだ。
「やっぱり〜。力が集中していない所は弱くなるみたいっすね......って戦っているのオイラだけじゃないすか!」
飛んできた絹旗を佐天が受け止めると、慣れていない感じでズッコけた。
「痛た......あはは、着地がうまくいけばカッコイイんだけどね」
絹旗は、戸惑った感じで顔を伏せた。
「!?......あ、ありがとうござ......です」
「へ?」
「ちょ、超何でもねぇです!」
「......」
黒ゼツ麦野は、震える手で緑の発光体を生み出すとサソリ達に放とうとするが、僅かに軌道がズレて、壁に穴が空いた。
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