暁 〜小説投稿サイト〜
SAO〜円卓の騎士達〜
第六十二話 助けた物
[1/7]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
〜拓真 side〜

都内 某所。

あの事件の後、警察が到着してすぐに、詞乃を狙っていた新川 恭二は逮捕された。
それから数時間後、ザザこと新川 昌一、クラディールこと蔵井 公亮が逮捕された。
俺と詩乃は、御茶ノ水の病院で検査を受けてから、軽い事情聴取を受けた。
その日はそのまま病院で一泊した後、早朝に覆面パトカーでそれぞれの家に送ってもらった。

翌々日。
学校が終わった放課後に、学校終わりの詩乃を連れ立って、都内のとある喫茶店に訪れていた。
俺達の眼の前の席には、眼鏡をかけたスーツ姿の役人、菊岡誠二郎が座っている。
菊岡は、スーツの内ポケットから黒革のケースを取り出し、一枚抜いた名刺を差し出した。

菊岡「はじめまして。 僕は総務省総合通信基盤局の菊岡と言います。」

穏やかなテノールで名乗られ、詩乃も慌てて名刺を受取り、会釈を返す。

詞乃「は、はじめまして。 朝田 詩乃です。」

言った途端、菊岡は口許を引き締め、ぐいっと頭を下げた。

菊岡「この度は、こちらの不手際で朝田さんを危険に晒してしまい、本当に申し訳ありませんでした。」
詞乃「い、いえ、そんな」

慌てて、詩乃は頭を下げ返した。
菊岡はニッコリ笑い、

菊岡「それじゃあ、全容解明には至っていないんだけど。 判った範囲で今回の事件を説明するね。」
和人「菊岡さん、アンタはこの店が気に入ったのか? 何でこんな高級喫茶に学生が三人もいるんだ、みたいな目で見られて嫌なんだが、」
菊岡「え? だって、四人共この後も用事があるんだよね? なら、なるべく近くのここを選んだんだけど。」

笑顔でそう言いながら、眼の前に置かれた、プリンアラモードにスプーンを立てる。

和人「なぁ、普通の喫茶店にする選択肢はなかったのか?」
菊岡「だってここの料理美味しいじゃないか。」

菊岡はニコニコ笑いながら、プリンを口に運んでいる。

拓真「詩乃、遠慮はいらない。 どんどん頼め。 どうせ俺達が払った税金が元だ。」
詞乃「わ、分かったわ。」

菊岡は最後のプリンの一欠片を食べた後、居住まいを正した。

菊岡「さて、本題に入ろう。」

そう言いながら菊岡は、傍らに置いてあったビジネスバッグからタブレッドを取り出して、話始めた。
三人の死銃について。

まず判った事は、GGOの中で死銃を操っていたのは、SAO時代は《赤目のザザ》だったプレイヤー、名前は新川昌一。
新川昌一は、新川恭二の実の兄であった。
そして、彼ら兄弟と組んでいた共犯者、金本敦。
SAO時代の名前は、《ジョニー・ブラック》。
《ラフィン・コフィン》では、ザザとコンビを組んでいた毒ナイ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ