第六十二話 助けた物
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フ使いだ。
金本は逃走、現在行方を追っている最中との事。
加えてpohは衛生回線を使用。
それも最初は軍などで良く使われ、最近ではネット犯罪ではよく見る回線を数秒ごとにランダムに変えるシステムを使っていたため何処からログインしてたのか分からないらしい。
少なくとも、最初の二件の殺人は新川兄弟の犯行らしい。
ゲームの中を恭二が、現実世界は昌一が担当していたらしい。
そして、今回の死銃のターゲットだったのは、《ゼクシード》、《薄塩たらこ》、《ペイルライダー》、《ギャレット》、《シノン》。
詞乃「あの、」
詩乃は、この問いを聞かずにはいられなかった。
詞乃「新川君。 恭二君は、これからどうなるんですか?」
菊岡は指先で眼鏡を押し上げながら、
菊岡「昌一は十九歳、恭二は十六歳なので、少年法による審判を受けることになるわけだが。 四人も亡くなっている大事件だからね。 彼らの言動を見る限りでは、医療少年院へ収容される可能性が高いと、僕はそう思う。」
詞乃「そう、ですか」
詩乃はポツリと呟き、俯いた。
詩乃は数秒間何かを考えた後、顔を上げ、正面から菊岡を見る。
詞乃「あの、恭二君との面会は出来ますか?」
菊岡「すぐには無理ですが、面会は可能ですね。」
詞乃「そうですか。 私、彼に会いに行きます。 会って、私が今まで何を考えてきたか。 今、何を考えているか、話したい。」
その言葉に、菊岡は本心からと見える微笑を浮かべると、言った。
菊岡「あなたは強い人だ。 ぜひ、そうしてください。 今後の日程の詳細は、後ほどメールで送ります。」
菊岡と別れた後、ノストラジックな下町の風景が広がる、御徒町の路地を右左に分け入り、やがて一軒の小さな店の前に到着した。
黒光りする木造の建物は無愛想で、そこが喫茶店だと示しているのは、ドアの上に掲げられた、二つサイコロを組み合わせた意匠の金属板だけだ。
そこには、≪Dicey Cafe≫という文字が打ち抜かれている。
無愛想なドアに掛けられたプレートは、《CLOSED》側になっている。
詞乃「ここ?」
拓真「ああ。」
俺は、躊躇いなくドアを押し開けた。
“かららん”、という軽やかな鐘の音に共に開いたドアを支えながら、詩乃、和人、シンタローと続いた。
店内は、スローテンポなジャズミュージックが流れている。
エギル「いらっしゃい」
そう言ったのは、カウンターの向こうに立つ、チョコレート色の肌の巨漢だった。
戦歴の兵士といった感じの相貌とつるつるの頭は迫力があるが、真っ白いシャツの襟元に結んだ小さな蝶ネクタイがユーモラスさを添えている。
店内には、学校の制服を着た、女子と男
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