機動戦艦ナデシコ
1460話
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火星古代文明の遺跡……それも見るからに重要そうなその遺跡は、結局俺がどうこうすることはなかった。
実際問題、あのままコアユニットを俺が空間倉庫に入れてしまえば何が起きるか分からないといった問題もあった為だ。
そんな訳で極冠遺跡から影のゲートを使って地上へと戻った俺は、量産型Wに基地からもっと戦力を呼んでこの遺跡を守るように命じると、システムXNを使って地球へと戻った。
シャドウやメギロート、イルメヤといった戦力の他にファブニールまで1機用意したのだから、ちょっとやそっとの戦力が来た程度ではあの守りを抜ける事は出来ないだろう。
……まぁ、もしシャドウミラーの防衛部隊を何とかしても、何重にも展開されたディストーションフィールドをどうにかしないと遺跡に入る事は出来ないんだが。
「……で、地球の様子はどうなってるんだ?」
『問題ないよ、アクセル達シャドウミラーが出してくれた戦力のおかげで、どの戦線もこちらの勝利になっている。特に首脳部が纏めて消滅してしまったというのは大きかったんだろうね。……まぁ、本当に全員が消滅したのかどうかは分からないけど』
ナデシコに乗って指揮を執っていたアカツキが、映像モニタの向こうで小さく肩を竦める様子が見える。
その様子は間違いなく上機嫌と言ってもいい。
賊軍が乾坤一擲として放ってきた攻撃を迎撃し、その上で逆に叩きのめしたのだから、それは上機嫌にもなるだろう。
「嬉しそうだな」
『ああ、勿論だよ。いや、本当にこれでこの下らない内乱が終わったかと思うとね。……正直今回の内乱でこの世界が受けた被害はちょっと洒落にならないくらい大きいけど、これからはその被害を取り戻す為に動かないとね』
そう告げるアカツキの顔は、経営者としての顔だ。
考えるまでもなく、今回の件はアカツキにも……より正確にはネルガルに大きな被害をもたらしたんだよな。
特に大きかったのは、やはりサワガサキが賊軍の中心メンバーの1人だった件だろう。
ネルガルの社長が賊軍に、しかも中枢メンバーとして協力していたというのは、致命的なまでに人聞きが悪い。
今回の件が収まったとしても……いや、収まったからこそ多くの者達からネルガルは責められるだろう。
勿論責められるのはネルガルだけではない。ネルガル以上に賊軍の本当の意味で中心だったクリムゾングループと、賊軍の主戦力を生み出した連合軍の後継組織である討伐軍も同様の筈だ。
そして、3つの組織でどれが一番非難されるかと言えば……
「クリムゾングループか?」
『正解。これだけの被害を出したんだし、クリムゾングループには色々と有益な資産もあるだろうから、それを吸収するつもりだよ』
そういう事なのだろう。
クリムゾングループ自体は今回の件で壊滅的な被
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