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SAO〜円卓の騎士達〜
第五十七話 死銃の力
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優勝した《ゼクシード》と《薄塩たらこ》を撃って、撃たれた二人がそれっきりログインしてないっていう。」
キリト「ああ、そうだ。 現実世界で二人は死んでいた。 あいつが何らかの方法で、本当にプレイヤーを殺せるのは確かだ。 俺達は死銃と接触を図るため、この世界に来たんだ。」
シノン「でも、私には信じられない。 ゲームの中で撃たれただけで、本当に死ぬなんてこと。 その話が真実なら、あのボロマントは自分の意志で人を殺せるんでしょ? 有り得ない、信じたくない、そんな人がGGOに、VRMMOに居るはずがない。 私は認めたくない。 PKじゃなく、本当に人殺しをするVRMMOプレイヤーが居るなんて、」
キリト「いや、居るんだよ。 あのボロマント、《死銃》は、俺の居たVRMMOで沢山の人を殺した。 相手が死ぬと解っていて剣を振り下ろしたんだ。」

この言葉で、俺がSAO帰還者という事が知られてしまったのは確実だ。
シノンがこの言葉を受け取り、大会イベント中、安全な場所に隠れてくれれば、
シノンは小さく息を吐き、答えた。

シノン「正直、あんたの話をすぐに信じられないけど。 でも、全部が嘘や作り話だとは思わない。」
キリト「ありがとう、それだけで充分だ。」

俺が頷いたと同時に、三回目のサテライト・スキャンが行われた。
俺は急いでマップを表示させ、光点を数えた。
まだ生き残っているプレイヤーが十五人。
死亡したプレイヤーが十一人。
合計二十六人。

キリト「数が合わないぞ」

BoB本戦に参加している人数は三十人居たはず、回線切断で消えたペイルライダーの他に、もう三つ光点が足りない。ステルベン、hope、グレイだ。
そいつは遠ざかっているか、それとも近づいているか解らない。
後者の場合は、奇襲という可能性も捨てきれない。

シノン「それで、あんたはこれから如何するの?」
キリト「ああ、死銃を追う。 これ以上誰かを、あの拳銃で撃たせるわけにはいかない。」
シノン「私も一緒に行くわ。 それに、《死銃》が何処に行ったか判らないんだから、一緒に居ようが居まいが、危険度は同じでしょ。」

確かに、シノンの言う通りなんだが、
俺は一瞬迷ってから肩の力を抜き、

キリト「ああ、解った。 俺と行動しよう。 死銃を追うと同時に、他の皆と合流する。 川の向こうにシンタローとエネ、サクマが居た。」
シノン「了解。」

俺とシノンは、走り出した。

〜side out〜
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