第五十七話 死銃の力
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が呟いた。
シノン「・・・あいつ、強い。」
ペイルライダーは無防備のまま、滑るように橋に足を踏み込ませた。
ダインもそれを見て、戸惑いを隠せない。
その一秒後。
アサルトライフルが火を噴いた。
ペイルライダーは発射された弾丸を、橋を支えるワイヤーロープを飛びつき回避した。
ダインは照準を合わせようとするが、伏射姿勢からの上空の射撃は狙いにくい。
ペイルライダーはワイヤーロープへ飛びつき、ロングジャンプを繰り返し、ダインの近くに着地する。
シノン「STR型なのに装備重量を落として、三次元機動力をブーストしているんだわ。 しかも、軽業スキルがかなり高い。」
シノンの呟きと同時にダインが膝立ちになり、トリガーを引いた。
しかし、この攻撃はペイルライダーに読まれていた。
ペイルライダーはコンパクトな前転をし、放たれた銃弾を回避した。
ダイン「なろっ、」
ダインは空になったマガジンを素早く交換しようとするが、先にペイルライダーが右手に携えているアーマライトの火が吐いた。
ダインは二十メートルから、ショットガンの銃弾を受け大きく後ろに仰け反る。
しかし、ダインは手を止める事無くマガジンの換装を終えて、再度頬付けしようとする。
だが、二度目の轟音が響いた。
距離を詰めていたペイルライダーの一撃は、再びダインの上体を大きく仰け反らせた。
再度距離を詰め、AR17をリロードし、三度目の散弾の嵐がダインのHPを0にした。
ダインのアバターは完全に動きを止め崩れ落ち、身体の上に【Dead】の文字が浮かび出上がった。
キリト「あの青い奴強いな。」
シノンはへカートの安全装置を解除し、短く囁いた。
シノン「あいつ、撃つわよ。」
キリト「ああ、解った。」
シノンがトリガーを絞ろうとした瞬間、それは起こった。
ペイルライダーの青い迷彩服の右肩に、小さな着弾エフェクトが閃き、同時に痩身が弾かれ左に倒れ込んだのだ。
ペイルライダーが狙撃されたのだ。
川の対岸、深い森の奥に眼を向けた。
この方向から狙撃が行われたので、俺は反射的に全集中力を聴覚に向けた。
ライフルの発砲音の方向を捉える為だ。
だが、聞こえてくる音は川のせせらぎと、風鳴りだけであった。
シノン「聞き逃した?」
呟いたシノンに俺が小さく応じた。
キリト「いや、間違えなく何も聞こえなかった。 どういうことだ?」
シノン「考えられるのは、作動音が小さな光学ライフルか、あるいは、実弾銃ならサプレッサ付きだけど。」
キリト「さ、サプ?」
シノン「減音器のことよ。 銃の先っぽに付けて発射音を抑える装置。」
キリト「あ、ああ。 サイレンサ
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