腐った世界1
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なれるという保証はないってことを忘れるなよ」
「わかってる。ただ、見つけたいんだ。
アクトレスは本当にいるんだっていう証拠を。
別に自分がアクトレスになりたいわけじゃない」
「本当かよ。
トーラスブレードを見つけてアクトレスになるんだーって
あんなに騒いでたやつが……」
「騒いでって……
……カケルが、いつも必死に止めるから。
きっと何かあるんだろうなって思ったんだよ。
アクトレスやトーラスブレードについては、お前の方がよく知ってるだろうしな」
困ったように渋い顔をしているカケルに、カムイはふわっと微笑むと
広げた地図や本を片付けはじめた。
「でも、トーラスブレードは渋谷にある可能性が高いっていったの、お前だからな」
すべて片付けて身支度を整えると、そろそろ行こうと立ち上がり
カケルの方へ振り返って、いたずらっ子のような笑みを見せた。
「俺に情報を漏らしたんだ。探し物、最後まで付き合ってもらうからな」
そう言って廃屋を後にするカムイに、カケルは呆れたようにため息を吐く。
しかし、そんなカムイの子供っぽい一面に、自然と笑みが零れた。
「かなわないな」
自分の口角が上がっていることに驚きつつ
カケルは、見ていないと危なっかしくて心配になる弟分のようなリーダーを追いかけた。
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