暁 〜小説投稿サイト〜
SAO〜円卓の騎士達〜
第五十四話 銃の世界へ
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徨っているみたいだ。
メインメニューから詳細なマップを呼び出す事は可能だが、表示される現在地と、実際に広がる光景を照合するが容易ではない。
だが、此処はMMOだ。
ここで取るべき手段は一つ。
俺は一人の後ろ姿に駆け寄り、背後から声を掛けた。

サクマ「すまない。 道を教えてくれないだろうか?」

振り向いたのは、女の子だ。
細い青い髪は無造作なショートで、くっきりとした眉の下に、猫科な雰囲気を漂わせる藍色の大きな瞳が輝き、小ぶりな鼻と薄い唇。
首には、サンドカラーのマフラーを巻いている。
彼女には警戒の色が見えた。
が、それを含めて彼女は俺の知っている人に似ていた。

サクマ「詩乃?」
???「え、何で私の名前を!?」

デジャブ

サクマ「俺だ。 拓真だ。」
シノン「た、拓真!? な、なんでここに?」
サクマ「少し用があってな。 それより、俺のプレイヤーネームはサクマだ。 詩乃は?」
シノン「シノンよ。 で、何処に行きたいの?」
サクマ「何処か安い武器屋さんと、あと総督府、って所に行きたいんだが。」
シノン「総督府? 何しに行くの?」
サクマ「バトルロイヤルイベントのエントリーに、」

それを聞いた途端、彼女は眼を丸くした。

シノン「え、ええと、今日ゲームを始めたんだよね? その、イベントに参加するには、ちょっとステータスが足らないかも。」
サクマ「平気だ。 コンバートキャラだからな。」
シノン「それなら良いけど。 分かった、案内してあげる。 私も総督府に行く所だったんだ。 その前にガンショップだったね。 好みの銃とか、は、無いよね?」
サクマ「あぁ。 全くと言うほど銃に関する知識は無い。」
シノン「じゃあ、大きいマーケットに行こう。 こっちよ。」

曲がりくねった路地や階段を次々通り抜け大通りに出た。
正面には、煌びやかな店舗が見える。
シノンが店舗に指差し、

シノン「あそこがガンショップよ。」

シノンの背中を追って、俺達は店内に足を踏み入れた。
店内は様々な色と光と喧騒で満ち、アミューズメントパークのようだった。
NPC店員は揃って露出の大きいコスチュームを纏った美女たちで、天真爛漫な営業スマイルを振りまいているのだが、彼女たちの手には物騒な黒光りする拳銃や機関銃が握られている。

シノン「本当は、こういう初心者向けの総合ショップよりも、専門店の方が掘り出し物があったりするんだけどね。 まぁ、此処で好みの銃系統と見つけてからそういうとこ行ってもいいしね。」

確かに、店内をうろついているプレイヤーは、ビギナーっぽい印象が多い。

シノン「さてと、サクマのスターテスは、どんなタイプ
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