第五十二話 VRMMOの本当の姿
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を上げた。
リーファ「わあっ!?」
コジロウ「あちゃー、少し間に合いませんでしたか。」
私はコジロウ君の話している意味が解らなかった。
コジロウ君が私の隣まで移動し、空を指差した。
コジロウ「来ますよ。」
指差した先は、巨大な満月が蒼く光っている。
リーファ「月が、どうしたの?」
コジロウ「ほら、よく見て下さい。」
私は目を凝らした。
輝く銀の真円、その右上の縁が僅かに欠けた。
リーファ「え?」
私は眼を見開いた。
月を侵食する黒い影は、どんどん大きくなっていくからだ。
その形は円形ではない。
不意に、ゴーン、ゴーンと重々しく響く音。
遥か遠くから聞こえてくる。
近づいて来たそれは、円錐形の物体で、幾つもの薄い層を積み重ねて作られているようであった。
底面からは三本の巨大な柱が垂れ下がり、その先端も眩く発光している。
一つの層が幾重にも重なるように出来ている。
あれは。
リーファ「あ、まさか、まさかあれは。」
コジロウ君が私の顔を見た。
コジロウ「そうです。 かつて一万人が閉じ込められ、三千人余りが命を落とし、そして、俺達が二年間を過ごした場所。 一層につき百メートル、全長十キロに及ぶ鋼鉄の浮遊城、アインクラッドです。」
リーファ「え、でも、何で?」
コジロウ「今度こそ、あの城との決着を付けるためです。 前は七十五層で終わってしまいましたから。 俺達、弱くなっていまいましたから。 俺達と一緒に、攻略手伝ってくれませんか?」
リーファ「うん。 行くよ。 何処までも、一緒に、」
私たちが浮遊城を眺めていると、眼の前に長い青い髪を揺らしたウンディーネと黒髪のスプリガン、さらに桜色の髪のプーカと全身白いケットシーが姿を現した。
アスナさんにキリト君、アーサー君とサクラさんだ。
すると、足元から声がした。
赤い髪に黄色と黒のバンダナを巻いたサラマンダー、クラインさん、その隣には同じサラマンダーのサクマさん。
クライン「おーい、遅ぇぞ、おめぇら。」
その隣に、ノームの証である茶色い肌を光らせ、巨大なバトルアックスを背負ったエギルさんと同じくノームのストレアちゃん。
エギル「お前らも早く来い。 俺達で第一層のボスを倒しちまうぞ。」
ストレア「そーだよー。 早くしないと出る幕無いかもね♪」
レプラコーン専用の銀のハンマーを下げ、白とピンクのエプロンドレスを靡なびかせたリズベットさん。
リズ「ほら、あんたらも早く来なさい。 置いてくわよ。」
艶やかに茶色い耳と尻尾を伸ばし、肩に水色のドラゴンを乗せたシリカちゃん。
シリカ「リズさん〜、待って下さいよ
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