第五十一話 帰還
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い炎が噴き出し、それがすぐに頭部から上半身に広がり、悲鳴を上げながら消滅していった。
須郷は、燃え尽きるまで途切れることなく叫び続けていた。
静寂が戻ると、左右に剣を払い、背の鞘に戻した。
サクマ「終わったな。」
キリト「あぁ。 アーサーは平気か?」
アーサー「・・・寝させてくれ。」
キリト「分かった分かった。 けどその前に、茅場。」
俺が空中に向かって呼ぶと、ポリゴンが集まり、一人の人間を造り出した。
茅場「呼んだかね?」
キリト「あぁ。 アイツは?」
茅場「須郷君の事かね? なら心配はいらない。 私が君達に話しかけた時にはすでに実験の全データをコピーし終えた所だった。 ファイアーウォールが少し堅かったがね。 今はそれを菊岡君に送ってそれを元に警察に動いて貰うのを待っている状態だ。」
キリト「じゃあ、次、どうやったら直ぐにログアウト出来る?」
茅場「君に貸したGM権限なら何時でも何処でも即時ログアウトが可能だ。」
アスナ「あ、実験体にされてた人達は?」
茅場「それは今から取り掛かろうと言うところだ。 ものの十数分で意識は回復するだろう。」
キリト「そうか。」
茅場「では私は戻る。 まだやるべき仕事が残っているのでね。」
そう言うと茅場は消えた。
キリト「じゃあ、ログアウトさせるから。」
アーサー「あぁ。」
サクラ「アーサー、私が行くまでは起きててよ?」
アーサー「了解。」
俺はGMメニューを操作し、アーサー、アスナ、アヤノ、その他俺以外をログアウトさせた。
キリト「ユイ、ストレア、いるのか?」
俺が呼ぶと、眼前の空間に光が凝縮し、音を立てて黒髪の少女と紫髪の少女が姿を現した。
ユイ「パパ!!」
ストレア「キリト!」
ユイは叫んでから、俺の胸の中に飛び込んで来た。
キリト「無事だったか。 よかった。」
ユイ「はい。 突然アドレスをロックされそうになったので、ナーブギアのローカルメモリに退避したんです。 でももう一度接続してみたら、パパもママも皆さんも居なくなっているし、心配しました。 ママとアヤノさんとアーサーさんは?」
キリト「ああ、戻ったよ。 現実世界に。」
ユイ「そうですか、よかった、本当に。」
ユイは、俺の胸に頬を擦り付けた。
俺はユイの黒髪をそっと撫でる。
キリト「また、すぐに会いに来るよ。 でも、どうなるんだろうな、この世界は。」
俺が呟くと、ストレアはニッコリ笑って、言った。
ストレア「私達のコアプログラムはここじゃなくて、キリトとアーサーのナーブギアにるよ。 何時でも一緒。」
キリト「そうか。 そうだよな。 じゃあ、俺は行くよ。 ママを迎
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