願いはいつか.... 【ありのままのぎーの】
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
が通らないよな。
「…ありがとう、凛、西木野さん、花陽…」
おかげで、目が覚めた。
見せてやる。
ここからは、
俺の
「独壇場だッッ!!」
本気を遂に出すことに成功した俺。
結果は、言うまでもない。
見事、起死回生の逆転劇をかまし、日本代表へと選ばれたのだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…来てくれたんだな花陽」
「そりゃあ、ね?」
いつも3人で遊んでいた公園の跡地。俺は選考会が終わったあと、花陽をここに呼び出した。
「ごめんな…わざわざここまで来てくれて」
「いいの。君の頼みなら、断れないよ…。…それで、どうしたの?」
相変わらずの花陽の優しさに感謝しつつ、俺は単刀直入に、花陽に俺が思っているすべての思いを打ち明けた。
「花陽。俺、花陽の事大好きだ。本当に、大好きだ。けど、今、こうして付き合っているだけだったら、またいつか離れ離れになってしまうかもしれない。けど、俺は、もう2度と君を手放したくない。だから…」
そう言うと俺はポケットの中から小さい箱を取り出し、それを開けた。
ーーーそこには、ダイアモンドが埋め込まれた、指輪があった。
「俺と、結婚してくれないか。絶対に、君を幸せにしてみせる。約束する。だから、これからずっと、俺のそばで、一緒に生きていこう」
言った。
言うだけの事は言った。
あとは花陽の返事を待つだけだった。
「…どうして、花陽なんかを選んだの…?」
花陽の口から出てきたのは、震えた声で言ったのは、その言葉だった。
俺は、その問に、自信満々に答える。
「花陽がいいんだ。花陽以外、俺は結婚なんて考えられない」
「花陽…どんくさいよ…?」
「構わない」
「花陽…君の夢の足を引っ張っちゃうかもだよ……?」
「そんな事は無い。俺は花陽がいてくれなきゃ、駄目なんだ。隣に花陽がいてくれるだけで、俺は幸せだ」
俺のその言葉を聞いた直後、花陽はボロボロと涙を流し始めた。嗚咽を交えながらも、しっかりと俺の顔を見てくれている。
震えた口が、パクパクと動いている。声にだそうと思っても出せないのだろう。
けど、花陽は頑張って、きちんと言ってくれた。
「花陽もっ…!花陽も…君の事が大好き…!だから、花陽を…一緒に…見たこともない世界に…連れて行って…!!」
「…うん。元より、そのつもりだよ」
俺は花陽の薬指に、指輪をはめる。
花陽は嬉しさのあまり、さらに涙を流し始める。俺はそれをしっかりと抱きしめた。
ーーーそして、月の光によって映し出されたそのシルエットの顔が、重なり合った。
いつまでも、いつまでも…。
ーーーーーーーーーーーーーーー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ