願いはいつか.... 【ありのままのぎーの】
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らとの別れはあっさりと済ました。どうやらあいつらもあっさりとしたかったらしく、送別会は20分といったかなり短い時間で終わった。
…けれど、後に送られてきたビデオレターは1時間も尺があり、それぞれが俺を励ます言葉を送ってくれた。あるやつは泣きながら、あるやつは涙をこらえながら、俺のことを応援してくれた。
俺はそれを聞いている時、涙を抑えることができなかった。けれど、それと同時に嬉しかった。あいつらと、出会えてよかった。
また一緒にやろう。そう一言だけ皆に送ったあと、パスポートを見せ、空港のターミナルへと俺は入っていった。
荷物も貰い、人が大勢いる休憩スペースへとやってくる。
ーーーそこに、『彼女』がいた。
黄銅色の髪の毛に、アメジスト色の瞳。昔ショートカットだった髪の毛は少し伸び、セミロング程になっている。服装は薄い水色のワンピースに、緑の上着を羽織っていた。
俺はそんな少女を見てフッと微笑むとその少女のそばへと歩み寄る。
そしてーーー声をかけた。
「ただいま。花陽」
その少女はその声に大袈裟に反応すると、こちらを振り向き、涙目になりながら、
「…おかえりなさいっ!!」
と言って俺に抱きついてきた。
ギュッと、花陽は俺を抱きしめる腕の力を強める。約4年弱、ずっと会わずじまいだったからというのもあるのかもしれない。いずれにせよ、俺も自然と花陽を抱きしめる力が強くなった。
「…ごめんな、待たせちゃったな」
「ううん…大丈夫。帰ってきてくれるだけで、花陽は幸せだから」
「…!花陽…!!」
「キャッ!?もぅ、いきなり強く抱きしめないでよぉ〜」
「あ、わ、悪い…」
「フフ…。今日は機嫌がとてもいいから許してあげます?」
…とまぁ久しぶりの花陽成分をたっぷりと取り込ませてもらったあと、俺は花陽から離れた。
花陽は少し不服そうな顔をとったが、周りの視線を感じ取ったのか、顔を真っ赤にして俯いてしまった。
ここでは、ゆっくりと花陽と話することができなさそうだ。
というわけで、花陽が下宿しているアパートへとやってきました。
試合は明日。正直なところいうと、時差ボケがやばい。辛すぎる。飛行機で調整しようかなとおもったのですが、全然ダメでした。
もっともっと話したいということを花陽に言ったんだが、『ダメだよ!時差ボケはかなりしんどいから、今日はゆっくり休んで!』と言われ
、半強制で花陽の部屋のベットに寝かされた始末でございます。
まぁ、日本代表が決まれば、かなりの期間日本にいれるだろうし…今日は言うこと聞いて寝るとしますかね。
それに…選ばれた暁には、『あれ』も渡さないといけないしな。
…寝るかぁ。
「んぐ…?」
雀がさえず
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