願いはいつか.... 【ありのままのぎーの】
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「Hey! 」
スティール音とボールがつかれる音が響く体育館の中、この国では異質な者の声が鳴り響いた。
ここは自由の国、アメリカ。世界有数の経済大国であり、なおかつバスケットボールと呼ばれるスポーツが生まれた。アメリカでバスケに出会ったものはNBAと呼ばれるところでプロとなるべく、自らのバスケを極めていく者もいる。
ここにいる10人の男達は、全員NBAのプロ入りを果たした大学生達である。
10人の男達はプロの練習を終えた後、プロの選手顔負けの紅白戦を行っていた。これが自主錬ときたものだからなおその体力の多さには驚かされた者も少なからずいるはずだろう。
その10人は殆どが白人や黒人といった者達だが、ただ1人だけ、黄色人種の男がいた。
黒髪を短く整えたその男は味方からボールを貰うと、チェンジオブペースだけでマークの敵を抜き去る。続いてヘルプにきた男をターンアラウンドで避けると、フェイダウェイでシュートを放つ。そのボールはリングに擦ることなく綺麗に通り抜けた。
その日本人の少年は、小さくガッツポーズをすると、すぐにディフェンスへと切り替えた。
共にプレイしているアメリカ人大学生達は、この少年の実力を認めていた。高いハンドリング技術にアジリティの高さ、そして全身のバネ、そのすべてが今まで出会ってきた東洋人とはかけ離れた存在であったからである。
だが、そんな少年にも大切にしている少女の存在があったーーーー
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「だーーー!!疲れたーーーーー!」
俺は10分2セットの紅白戦が終わった瞬間に大の字になってその場に転がり落ちた。どうやら、チームメイト達も相当しんどかったのか、すぐに俺と同じようにいい意味でバタバタ倒れていった。
なかなか整わない息を無理やり整えると、俺は自分の荷物が入っているエナメルバッグの前チャックを開けて、1枚の写真を取り出した。
そこには俺と、とある少女が手をつないで笑っている写真だった。
ーーー名を、小泉花陽。
幼なじみの控えめな性格の女の子。けれどアイドルに対する愛は物凄く、高校1年からスクールアイドルを始める。元々あまり運動が得意じゃなかったが、自分が楽しめることを見つけ、その活動を楽しんでいた。
そして、そんな彼女が属していた『μ's』と呼ばれる音ノ木坂学院スクールアイドルは伝説と呼ばれるまでに登りつめた。頂点を極めた頂点に君臨する存在となった。
俺も高校時代、影で花陽、そしてもう1人の幼なじみ、星空凛のことを応援していた。
音ノ木坂から時たま待ち合わせして一緒に帰ったりもしていた。ある時はダンスを見せてくれたり、ある時は解散の事で2人して俺に泣きついてきたりと、色々なことが
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