第四十七話 再出発
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。 何だかミステリアスな話だネ?」
だが、すぐに申し訳なさそうに、
アリシャ「でも、攻略メンバー全員の装備を整えるのに、しばらくかかると思うんだヨ。 とても一日や二日じゃ、」
キリト「そうか、そうだよな。 いや、俺たちも取り敢えず樹の根元に行くのが目的だから、あとは何とかするよ。 あ、そうだ。 これを資金の足しにしてくれ。」
そう言って、俺はウインドウを手早く操り、かなり大きな革袋をオブジェクト化させる。
サクラ「じゃあ、私も。」
サクラも革袋を出す。
俺のよりも大きい。
それを受け取ったアリシャとサクヤが一瞬ふらついてから、革袋の中を覗き込んで眼を丸くした。
サクヤ「十万ユルドミスリル貨、これ全部。」
サクヤは摘まみ出したのは、青白く輝く大きなコインだった。
サクヤ「いいのか? 一等地にちょっとした城が建つぞ。」
キリト「構わない。 俺にはもう必要ない。」
俺は何の執着も無さそうに頷く。
サクラ「私の方は貸しにしとくわ。 ちゃんと返してね。 ギルドの資金だから。 あ、返し方は別にお金じゃなくて良いから。」
再び革袋を覗き込んだサクヤとアリシャは、『ほうーっ』と深く嘆息してから顔を上げた。
アリシャ「これだけあれば、かなり目標金額に近づけると思うヨー。 にしても、こんなデカイ借金どうしようカ。」
サクヤ「大至急装備を揃えて、準備が出来たら連絡させてもらう。 さて、さっさとケットシー領に引っ込むとしよう。 こんな大金、持って襲われたらと思うとゾッとする。」
キリト「よろしく頼む。」
二人の領主は手を振りながら一直線に上昇すると、赤く染まった空に進路を向け、その後を六人の護衛が美しい隊列を組んで追っていく。
夕焼けの中に彼らの姿が消えてしまうまで俺達は無言で見送った。
沈黙を破ったのはリーファだった。
リーファ「じゃあ、行こうか? 日が暮れちゃうよ。」
キリト「あぁ、行くか。」
そう言ってから、俺たちは地を蹴る。
俺たちは世界樹に向かって、大きく翅を振るわせながら加速を開始した。
〜side out〜
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