対話の始まり
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なんかどうでもいい。やるだけだぁあ!!」
「全力で狙い撃つぜ」 「ネライウッテ、ネライウッテ」
「ライフルビット展開、ライフルビット展開」
「ソルブレイブス隊。スタンドマニューバと同時に散開。前線を押し上げる!」
「「了解」」
ソルブレイブス隊の各員は、撹乱する様な動きでもって、ELSに押されている部隊の支援をする。
グラハムと共に前線に突っ込んだ隊員が、ELSが巡洋艦を取り込んでいく様子を視認。
「隊長、ポイント336を」
「あれは…。巡洋艦までも…まて、ナイル級が!」
ヴォルガ級が取り込まれていく状況の前線。
少し後方に位置していた、ナイル級が突っ込んでいく。
そのナイル級に乗っていた司令官は、前線中核を担うキム中将だった。
時は遡りヴォルガ級が取り込まれる前。ナイル級が少しずつ取り込まれる中、司令官たるキム中将はある決断をする。
「総員退艦の準備をしろ。直にヴォルガ級、そしてこのナイル級も取り込まれる。
君たちは後方指揮下の部隊に合流しろ」
「キム中将も一緒に退艦を」
「私は君たちと共に行くことはできん。それだけはできない。出世欲に取りつかれ、コネで上がっていく地位と共に、役目を果たしてきた」
「そして私は中将だ。ならばこの役目は。この役目だけは必ず努めなければならないのだ。…行ってくれ諸君」
キム司令の言葉を黙って聞いていた、ナイル級の各員。
だが誰一人退艦するものはいなかった。
「どうした。何故退艦しないのだ!」
笑い声がブリッジに響く。
「キム司令お一人で、艦を動かす事はできないでしょう?」
「最後までお供しますよ中将」
「……すまん。すまないなぁ皆。皆の命…私が貰う」
こんな会話がなされていたのだ。
そして全ての戦線に通信が入り、徐々に金属化するブリッジが移される。
「きっとこの通信が届いていると信じ、全宙域に送信する。
もうすぐ我が艦はELSに取り込まれる。だがただ命を果てさせる事を、我が艦員は望まない。
前線…および全ての兵士に、最後の命令を出す。抵抗し地球を…そして市民を守れ。勤めを果たせ」
ELSの中核部隊まで進んだ、ナイル級は既にELSに殆ど浸食されていた。
キム中将は爆弾を起爆させ、多くのELSを道連れにした。
これを聞いていた連邦軍、作戦指令室及び地上本部にいた人々は。
静かに敬礼を行い、キム司令達の冥福を祈った。
この通信を聞いていた、MS部隊にも変化が起こっていた。
自らの限界を超えるような、そう感じてしまう動きをしているのだ。
「やらせはせぬ!……私は市民を守る軍人だぁああ!」
「馬鹿野郎!死んじまった
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