第四十五話 地底湖での戦い
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は、リーファとレコンを売った。
いや、シルフ族を売ったのだ、領主サクヤ諸共もろとも。
そして今日、領主サクヤがケットシーと正式に同盟を調印する為、極秘で中立域に出ているらしい。
シグルドはサラマンダーの大部隊に、その調印式を襲わせる気だと。
まぁ、レコンは尾行に見つかってしまって、サラマンダーとシグルドの会話を聞いている途中で、毒矢を撃ち込まれたらしい。
だから、リーファに送ったメッセージが途切れていた、と言うことだ。
キリト「じゃあ、いくつか聞いていいかな。」
俺は幾つか気になる事があったので、リーファに質問をすることにした。
リーファ「どうぞ。」
キリト「シルフとケットシーの領主を襲うことで、サラマンダーにはどんなメリットがあるんだ?」
リーファ「えーと、まず、同盟を邪魔出来るよね。 シルフ側から漏れた情報で領主が討たれたらケットシー側は黙っていないでしょう。 それに最悪、シルフとケットシーの間で戦争になるかもしれないわ。 サラマンダーは今最大勢力だけど、シルフとケットシーが連合すれば、多分パワーバランスが逆転するだろうから、それを何としても阻止したいんだと思うよ。」
キリト「なるほど。」
リーファ「あと、領主を討つことによって、討たれた側の領主館に蓄積されている資金の三割を無条件で入手出来るし、十間日、領内の街を占領条件にして税金を自由に掛けられる。 それにサラマンダーが最大勢力になったのは、昔、シルフ最初の領主を罠にはめて殺したからなんだ。 普段領主は中立域には出ないからね。 ALO史上、後にも先にもあるのはその一回だけ、だからねお兄ちゃん、皆。」
リーファは言葉を続ける。
リーファ「これは、シルフ族の問題だから、これ以上キミ達が付き合ってくれる理由はないよ。 この洞窟を出ればアルンまでもうすぐだし、多分会談場に行ったら生きて帰ってこれないから、またスイルベーンから出直しで、何時間も無駄になるだろうね。 それに、世界樹に行きたい、っていうお兄ちゃんと木綿季ちゃんの目的の為には、サラマンダーに協力するのが最善かもしれない。 サラマンダーがこの作戦に成功すれば、十分な資金を得て万全の体制で世界樹攻略に挑むと思う。 皆なら、傭兵として雇ってくれるかもしれないし。 今此処で、あたしを斬っても文句は言わないわ。」
しばらく考えて俺が口を開いた。
キリト「所詮ゲームなんだから何でもありだ。 殺したければ殺すし、奪いたければ奪う。 そんな風に言う奴には、嫌っていうほど出くわしたよ。 一面ではそれも事実だ。 俺も昔はそう思っていた。 でも、そうじゃないんだ。 仮想世界だからこそ、どんなに愚かしく見えても、守らなきゃならないものがある。 俺はそれを大切な人から学んだよ。 そし
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