第四十五話 地底湖での戦い
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は先に行っててくれる?」
シンタロー「分かった。 道はこのまま真っ直ぐでいいんだな?」
リーファ「うん。」
シンタロー達が先に行くと
リーファ「じゃあ、ここに隠れようか。」
リーファはそう言うと、俺の手を取り、手近な窪みに引っ張り込んだ後、左手を上げスペルを詠唱する。
すると、緑に輝く空気の渦が発生し、窪みの前に薄緑色の膜が張られた。
この魔法によって、外部からはほぼ完全に隠蔽されるのだ。
リーファは、俺達を見ると小声で囁いた。
リーファ「喋るときは最低のボリュームでね。 あんまり大きい声を出すと魔法が解けちゃうから。」
キリト「了解。 便利な魔法だなぁ。 狭いけど。」
俺が風の膜を見回していたら、ユイがポケットから顔を出し、ひそひそと囁いた。
ユイ「あと二分ほどで視界に入ります。」
俺達は首を縮め、岩肌に体を押し付ける。
やがてザッザッという足音が微かに届いてきた。
俺は首を伸ばし、不明集団が接近してくる方向を睨んだ。
キリト「あれは、何だ?」
ユージオ「あれって?」
ユージオも首を伸ばした。
ユージオ「あっ、ホントだ。 何かいる。」
ユージオも俺が見ている物に気付いたようだ。
リーファ「何、二人して。 まだ、何も見えないでしょ?」
キリト「いや、赤い、ちっちゃいコウモリが見える。 あの赤いコウモリは、モンスターなのか?」
リーファ「!?」
リーファは息を呑んで眼を凝らした。
洞窟の暗闇の中を、確かに小さな赤い影がひらひらと飛翔し、こっちに近づいてくる。
あれは――
リーファ「やられたっ!?」
リーファは窪みから道の真ん中に転がり出た為、自動的に隠蔽魔法が解除される。
キリト「お、おい、どうしたんだよ。」
アリス「どうかしました? リーファ。」
リーファ「あれは、高位魔法のトレーシング・サーチャーよ!! 潰さないと!!」
リーファは両手を前に掲げ、スペル詠唱を開始。
長めのワードを唱え終えると、リーファの指先からエメラルド色に光る針が無数に発射された。
この攻撃により赤いコウモリは、赤い炎に包まれて消滅した。
リーファは身を翻すと俺達に向かって叫んだ。
リーファ「街まで走るよ、皆。」
コジロウ「え、逃げるんですか?」
サクマ「俺は此処で戦ってもいいんだが、」
リーファ「まぁ、とにかく逃げるよ。 それに、さっきのは火属性の使い魔なの。 ってことは、今接近しているパーティーは、」
キリト「サラマンダーか。」
ユージオ「サラマンダーって、最初に会ったときリーファを襲ってた人達だよね?」
リーファ「そうよ。」
俺達がやり
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