第四十四話 妖精世界
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モンスターに出会うこと無く、古森を脱して山岳地帯に入った。
リーファ「あ、そろそろ翅が限界ね。 一度着陸しましょうか?」
キリト「わかった。」
私が先に降下したのを確認してから、皆も降下を開始する。
地面に着陸したキリト君は、腰に手を当てて背筋を伸ばした。
リーファ「疲れた?」
キリト「いや、大丈夫だぞ。」
リーファ「頑張るわね皆、でも空の旅はしばらくお預けよ。」
マリー「えー、折角慣れて気持ち良くなってきたのに。」
キリト「なんでだ?」
リーファ「見えるでしょ、あの山。」
草原の先にそびえ立つ、真っ白に冠雪した山脈を私が指差す。
リーファ「あれが飛行限界高度よりも高いせいで、山越えには洞窟を抜けないといけないの。 シルフ領からアルンへ向かう一番の難所、らしいわ。 あたしも此処からは初めてなのよ。」
サクマ「そうか。 結構長い洞窟なのか?」
リーファ「かなり。 途中に中立の鉱山都市があって、そこで休めるらしいけど。 キリト君達。 今日はこれから予定ある?」
キリト君はウインドウを開き、時計を確認する。
キリト「リアルだと夜七時か。 俺は大丈夫だ。」
サクマ「こっちも平気。」
シンタロー「俺たちも。」
ユージオ「僕たちも。」
リーファ「分かった。 それじゃあ、もうちょっと頑張ろうか。 一旦《ローテアウト》しよっか。」
キリト「ろ、ろーて?」
リーファ「ああ、交代でログアウト休憩することだよ。 中立地帯だから、即落ちできないの。 だからかわりばんこに落ちて、残った人が空っぽのアバターを守るのよ。」
キリト「なるほどね。 誰から行く?」
シンタロー「じゃあ、俺達はマリー、セト、キド、カノ、エネが。」
サクマ「俺達は後で良い。」
サクラ「私は先に落ちるね。」
ユージオ「じゃあ、僕達も先に落ちるね。」
キリト「じゃあ、リーファ、先に行って作り置き作っておいてくれ。」
リーファ「お言葉に甘えて。 二十分ほどよろしく!」
そう言って、私達、先に落ちる組はウインドウを出してからログアウトボタンを押し、現実世界へ帰還した。
ベットの上で目を覚ました私は、アミュスフィアを急いで外して一階に駆け降りた。
もちろん、一階には誰もいない。
私はシャワーを浴びてからベーグルサンドを二人分つくって食べた。
さて、戻らないと、
私の部屋に戻って再度アミュスフィアを被る、そして
直葉「リンク、スタート。」
そう言って妖精の世界に戻った。
リーファ「お待たせ! モンスター出なかった?」
キリト君は、片膝立ちでしゃがみ込んだ格好から立ち上がり、口から緑色のストロー状の物を離し、頷いた。
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