第四十三話 世界樹目指して
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イツ。
自分勝手なのはお前だろ。
どうせスグは条件出してたんだろ。
キリト「仲間はアイテムじゃないぜ。」
シグルド「なんだと?」
俺は一歩踏み出し、リーファの間に割って入り、シグルドに向き合った。
キリト「他のプレイヤーを、あんたの大事な剣や鎧みたいに、装備欄にロックしておくことはできないって言ったのさ。」
シグルド「き、貴様等っ!」
サクマ「おい、少しは言い方考えろ。 悪いな。 コイツもそこそこ血の気が多いから。 ところで、リーファはアンタに条件を出してたんじゃないのか?」
シグルド「・・・出してたら何だと言うんだ。」
サクマ「出してたら勝手なのはアンタの方だ。 リーファが条件を出してた以上、それは守るのがルールだ。」
シグルド「このっ、トカゲがっ。」
シグルドが自分の剣に手をかけると、
サクマ「へぇ、論破されたら今度は実力で黙らせようってか? やってみろ。 こっちからはダメージを与えられなくても領地の外までぶっ飛ばして殺すから。」
リーファ「ちょっ、ストップ! 大事にしないで!」
そう言って刀に手を伸ばしてたサクマを止めると、シグルドに向き合い、
リーファ「私、ここから出ていくから。」
シグルド「っ、レネゲイドになるつもりか。」
リーファ「ええ、そうよ。」
自発的に領地を捨てた、あるいは領主に追放されたプレイヤーを脱領者(レネゲイド)と呼称している。
シグルドは唇を歪め、食い縛った歯を僅かに剥きだすと、ロングソードを抜き放った。
シグルド「小虫が這いまわるくらいは捨て置こうと思ったが、泥棒の真似事とは調子に乗りすぎだな。 のこのこと他種族の領地まで入ってくるからには斬られても文句は言わんだろうな?」
キリト「やれるモンならやってみろ。 ただしこっちも手加減しないぞ。」
シグルド「・・・チッ。」
シグルドは周囲に目立つことはしたくないようだ。
シグルド「せいぜい外では逃げ隠れることだな。 リーファ。」
俺達に捨て台詞を浴びせながら、睨む。
シグルド「今オレを裏切れば、近いうちに必ず後悔することになるぞ。」
リーファ「留まって後悔するよりずっとマシだわ。」
シグルド「戻りたくなった時のために、泣いて土下座する練習をしておくんだな。」
それだけ言い放つと、シグルドは身を翻し、塔の出口へ歩き始めた。
付き従う二人もシグルドを追って走り去って行った。
彼らの姿が消えると、リーファは大きく息を吐き出し、俺達を見た。
リーファ「ごめんね、妙なことに巻き込んじゃって。」
キリト「いや、俺達も火に油を注ぐ真似しちゃったし。 いいのか? 領地を捨てて。」
サクマ「今ならまだ間に
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