暁 〜小説投稿サイト〜
SAO〜円卓の騎士達〜
第四十一話 妖精の世界
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アリス「ですよね。」
リーファ「訂正、一応リアルでも知り合いよ。 同じ学校なの。 着いたよ。」

どうやらいつの間にか目的地に着いたようだ。
目的の店は《すずらん亭》という店だ。
スイングドアを押し開けて店内を見渡すと、プレイヤーの姿は一組もいなかった。
まだ、リアル時間では夕方になったばかりなので、冒険を終えて一杯やろうというプレイヤーが増えるには暫く時間がある。
俺とサクマ、シンタローとリーファは窓際の席に腰を掛ける。
俺はリーファと向き合うように、俺の隣にはシンタローが、リーファの隣にはサクマが座っている。
他は違う席に座った。

リーファ「さ、ここはあたしが持つから何でも自由に頼んでね。 って言ってもキリト君とサクマさんとシンタローさんだけどね。」
キリト「じゃあお言葉に甘えて。」
ユイ「私もです〜。」
リーファ「あ、でも今あんまり食べるとログアウトしてから辛いよ。」

実に不思議、でも無いがアルヴヘイムで食事をすると仮想の満腹感が発生し、それが現実世界に戻ってからも暫く消えることがないのだ。
俺たちが頼んだ料理は、リーファはフルーツババロア、俺は木の実タルト、ユイはチーズクッキー、サクマはショートケーキ、シンタローはロールケーキをオーダーし、飲み物は香草ワインボトルを一本取ることにした。
他の人は席が違うので何を頼んだのかは分からない。
NPCのウェイトレスが即座に注文の品々をテーブルに並べる。

リーファ「それじゃあ、改めて、助けてくれてありがと。」

不思議な緑色のワインを注いだグラスをかちんと合わせ、一息に飲み干す。

キリト「いやまあ、成り行きだったし。」
サクマ「てか、ああいう集団PKってよくあるのか?」
リーファ「うーん、もともとサラマンダーとシルフは仲悪いのは確かなんだけどね。 領地が隣り合っているから中立域の狩場じゃよく出くわすし、勢力も長い間拮抗していたし。 でもああいう組織的なPKが出るようになったのは最近だよ。 きっと、近いうちに世界樹攻略を狙ってるんじゃないかな。」
シンタロー「その世界樹について聞かせてくれ。」
リーファ「確か、アスナさんとアヤノさんがいるんだっけ。」
キリト「そうだ。 一刻も早く世界樹の上に行かないと。」
リーファ「あの世界樹を攻略するのがこのALOのグランドクエストよ。 滞空制限時間があるのは知っているでしょ? どんな種族でも、連続して飛べるのはせいぜい十分が限界なの。 でも、世界樹の上にある空中都市に最初に到達して、《妖精王オベイロン》に謁見した種族は全員、《アルフ》っていう高位種族に生まれ変われる。 そうなれば、滞空制限はなくなって、いつまでも自由に空を飛びことができるようになる。」
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