第四十一話 妖精の世界
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さなモノが、ちょこん乗っているのに気付いた。
身長は十センチほど、ライトマゼンダの花びらを象ったミニのワンピースから細い手足が伸びている。背中には半透明の羽根が二枚。
まさに妖精の姿だ。
愛くるしい顔と黒髪は、サイズこそ違うがユイのままである。
ユイ「これがピクシーとしての姿です」
ユイは俺の膝の上で立ち上がると、両腰に手を当てて翅をぴこぴこと動かした。
キリト「おお。」
モモ「可愛いー!!」
シンタロー「モモ、止めろ。」
俺と乱入してきたモモは、ユイのほっぺたを突いた。
ユイ「くすぐったいですー。」
ユイは、笑いながら俺とモモの指から逃れ、羽根を羽ばたかせ空中に浮き上がった。
そのまま俺の肩に乗る。
サクラ「あれ? ストレアちゃんは?」
ストレア「私はやっぱりプレイヤーとして一緒にいたいかなー、って。」
そう言うとストレアは自身の外見を弄ったようで少しだけ変わった。
髪が紫から灰色になっている。
ストレア「種族はノームだね。」
サクマ「そう言えば以前みたいに管理者権限は有るのか?」
ユイ「いえ、出来るのは、リファレンスと広域マップデータへのアクセスくらいです。 接触したプレイヤーのスターテスなら確認できますが、主にデータベースには入れないようです。」
サクマ「そうか。」
キリト「ユイ、ストレア、実はな、」
俺は表情を改め、本題を切り出した。
キリト「ここに、アーサー、アヤノ、アスナがいるらしいんだ」
ユイは俺の肩から飛び上がり、俺の顔の前で停止した。
ユイ「どういうことですか?」
サクラが口を開いた。
サクラ「えっとね。 アーサー達はSAOが消滅しても現実世界に復帰していないの。 この世界で、似た人を見たという情報を貰ってここに来たの。」
ユイ「そんなことが。 ごめんなさいパパ、皆さん。 わたしに権限があればプレイヤーデータを走査してすぐに見つけられるのに。」
俺が口を開いた。
キリト「いや、大体の居場所の見当は付いているんだ。 世界樹、といったかな。 場所判るか?」
ユイ「あっ、はい。 ええと、ここからは大体北東の方向ですね。 でも相当遠いです。 リアル距離置換で五十キロメートルはあります。」
全員「「「「「うわ、遠い。」」」」」
キリト「そういえばここでは飛べるって聞いたなぁ。」
サクマ「試してみるか。」
俺達は立ち上がった。
ユージオ「おお、羽根がある。」
俺達の背中からは、透き通る妖精の羽根が伸びている。
色や形は種族によって様々だが。
キリト「どうやって飛ぶんだろ。」
ユイ「補助コントローラがあるみたいです
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