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女僧侶マアムがドラクエ世界救ってみた
第1章
謁見

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「そなたが勇者ラルスの師匠とな?」

「はい」

俺は上の空で返事をした。ちなみに、返事をした相手はアリアハン王。そんな人に対してその態度は如何ものかとも思うが、生憎、今の俺にまともな返事をする余裕なんて欠片もない。もう10分程も前の事なのに、今でも信じられない。アインさんとソルジ君が兄妹だったなんて。

「何かあったか?マアムよ」

なんかアリアハン王が言っているがそんな事どうでもいい。あの超無口な無愛想君の妹があんな天然感溢れる皆のお姉さんみたいな人とか、とても同じ血の通っている兄妹とは思えない。あぁ、今此処で極大火炎呪文(メラガイアー)ぶっぱなしてぇ。恐らく、城どころか城下町まるごと焼け野原になるけどねっ♪──────現実逃避しても仕方ない、これは一人の時に考えるとして、今はアリアハン王と話をしよう。

「すみません、大したことではありません。続けて下さい」

「うむ。──して、お主が本当に
勇者ラルスの師匠と為るのだな?」

「はい」

何で今更こんな事を聞くのか気になったがアリアハン王の次の言葉を聞いて理解した。

「ハッハッハ!そなたのような小娘が勇者の師匠だと?笑わせてくれる!」

あ?ガチでやったら、こんな国3日で終わらせれる(消せる)ぞ?そう思っているとラルス君が俺の殺気を感じとったのか、解決案として、こんな策を提案した。

「王っ!提案がありますっ!一度、この方と王国の騎士とで模擬試合をするというのはどうでしょうか!」

正直、此処で王をぶっ殺して、国単位で追手が来たとしても、セレシアの魔力有りなら余裕で逃げ切れる。が、俺はそういうのOK!って程、戦闘狂(バーサーカー)でもない。なので、ありがたーくラルス君の提案にのった。王も、

「勇者殿の言葉なら仕方あるまい」

と、納得した。

「それでは、明日、この城の闘技場にて、模擬試合を執り行う!」

これ、明日もしんどいパターンじゃねーか。まだこれから「アリアハン王への謁見の後、ルイーダさんとか他にも四、五人位まわります!」とかラルス君言ってたのに………

「これにて、本日の謁見は終了とする!」

マアム半泣きになりながら玉座の間を後にするのだった。
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