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SAO〜円卓の騎士達〜
第三十七話 七十五層ボス
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大丈夫だよ。」
キリト「ああ。」

大丈夫、きっと大丈夫だ。 二人ならきっと。
胸の中に忍び込んでくる悪寒を振り払うように、俺はアスナを抱く腕に力を込めた。

そして三時間後。
七十五層の主街区コリニアの転移門前には、一見してハイレベルと判るプレイヤーたちが集結していた。
そこで俺達は『円卓の騎士団』のメンバーと合流した。
俺達が歩み寄って行くと、皆ぴたりと口を閉ざし緊張した表情で目礼を送ってきた。
中にはギルド式の敬礼をしている連中までいる。
それもそのはずだ。
俺とアーサー、サクマ、シンタロー、コジロウはユニークスキル持ちなのだから。
ここに俺達とヒースクリフの六人のユニークスキル持ちが揃ったことになる。
さらにアーサーはヒースクリフと並ぶ攻略組のツートップの一人だ。
嫌でも注目が集まる。

クライン「よう!」

肩を叩かれて振り返ると、刀使いのクラインの姿があった。
その横には、両手斧で武装したエギルの姿もある。

キリト「なんだ、お前らも参加するのか」
エギル「なんだってことはないだろう! 今回はえらい苦戦しそうだって言うから、商売を投げ出して加勢に来たんじゃねぇか。 この無理無欲の精神を理解できないたぁ、」

野太い声を出して主張しているエギルの腕を、俺はポンと叩き、

キリト「無欲の精神はよーく解った。 じゃあお前は戦利品の分配から除外していいのな。」

そう言ってやると、途端に頭に手をやり眉を八の字に寄せた。

エギル「いや、そ、それはだなぁ……」

情けなく口籠るその語尾に、俺達とクラインの笑い声が重なった。
笑いは集まったプレイヤーたちにも伝染し、皆の緊張が徐々に解れていくようだった。
午後一時になり、転移門から新たな人影が出現した。
血盟騎士団の精鋭部隊だ。
真紅の長衣に十字盾を携えたヒースクリフの姿もある。
彼らを目にすると、プレイヤーたちの間に再び緊張が走った。
ヒースクリフは、プレイヤーの集団を二つに割りながら、真っ直ぐに俺達の元に歩いて来た。
立ち止まったヒースクリフは俺達に軽く頷きかけると、集団に向き直って言葉を発した。

ヒースクリフ「欠員はないようだな。 よく集まってくれた。 状況はすでに知っていると思う。 厳しい戦いになるだろうが、諸君の力なら切り抜けられると信じている。――解放の日のために!」

ヒースクリフの力強い叫びに、プレイヤーたちは一斉に声を上げ答えた。

ヒースクリフ「それではアインクラッド最強の騎士のアーサー君にも一言頼もう。」

ヒースクリフはこちらに振り向くと、微かな笑みを浮かべ言った。
アーサーはヒースクリフの隣に立つ。

アーサー
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