機動戦艦ナデシコ
1459話
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あるのは火星である以上、シャドウミラーの目を盗んでここにやって来る事が出来る者がそうそういると思えないのは事実だ。
そう考えればここに置いておいた方がいいのも事実だが……それは絶対ではない。
だとすれば、妥協としては……
「この世界から持ち出しが出来ないのであれば、せめて場所を移す事は出来ないか? シャドウミラーの基地に置いておきたいんだが」
『うーん……それも出来れば止めておいた方がいいわね。映像の様子を見る限り、その立方体の物体が遺跡の中心にあると見て間違いないでしょう? だとすれば、遺跡と立方体の物体が何らかの関係を持っているという事も考えられるわ。もしかしたら違うかもしれないけど、その辺はしっかり調べてみないと分からないでしょうね』
レモンの言葉に、改めて遺跡へと視線を向ける。
かなり巨大なその立方体の物質は、確かに見る限りではこの遺跡の中心に見える。
この状況で立方体の物質に何があった場合、それが遺跡に何らかの影響を与える可能性は必ずしも否定出来ない。
「……分かった。出来ればこれは持って帰りたかったんだけどな」
『止めておきなさい。立方体の物体……って毎回言うのも面倒ね。そうね、これからはそれをコアユニットとでも呼ぶ事にしましょうか。ともあれ、そのコアユニットを動かせばどんな影響が出るか分からないんだから。賊軍との戦いが終わったらしっかりと調べてあげるから、それまで待ってて』
「ああ、そうさせてもらう。……それより、こう聞くのもなんだけどこうして俺と悠長に話をしていていいのか? 戦闘はどうなった?」
『もうとっくに終わってるわよ。こっちにいた賊軍の戦力はかなり少なかったし』
あー……まぁ、考えてみればそうか。
そもそも、本隊と目されていたサセボシティを襲った部隊でさえあの有様だった。
正直なところ、ファブニール1機でどの戦線も決着はついただろう。
もっともそんな真似をすれば勝つには勝つだろうが、戦いが終わるまでに時間が掛かり、その結果として周辺の被害が広まっていただろうし、何よりファブニールに敵わないとして賊軍が逃げ出す可能性が高かった。
正面からぶつかるのであれば、このナデシコ世界では最強と言ってもいいファブニールだったが、敵が四方八方に逃げ出してしまえばどうしようもない。
だからこそ、数の主力でもあるメギロートを用意したのだから。
後は、ナデシコのように各戦線に加わった討伐軍や、シャドウミラーからは精霊の卵の存在もある。
「そうか、無事で何よりだ。……ああ、そう言えば遺跡とは違うが、サセボシティの戦いで賊軍がジンタイプ……テツジンを出してきたぞ」
『へぇ、じゃあやっぱり草壁が向こうに合流してたのは確実ね。どこでそれを作ったのかは分からないけど』
「多分クリム
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