第二十八章
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名護が過去の世界に行き紅の両親とそれぞれ会うことにより様々なことを知りました、若し名護が過去の世界に行かなかったならば彼はファイズの木場や草加の様に決定的な破局を迎えていたでしょう。
ですが二人に出会い大きく変わったうえで彼の時代に戻り紅がファンガイアとのハーフで知ることにもなりました、以前の彼ならこの時点で紅を即座に攻撃していたでしょう。
しかし彼は紅を大丈夫だと言い切り共闘を選びました、キバの主人公は実は三人いて紅と音也そして名護であると言われていますがこの時彼は完全にもう一人の主人公として紅の隣にいました。その名護の変貌は確実に恵との関係にも影響しました。
恵は仕事上でのパートナーとしてだけでなく私生活においてもパートナーとなり最終回では結婚しています、仮面ライダーダブルの照井竜もそうですが生涯の伴侶まで手に入れることが出来た仮面ライダーともなりました。恵は彼を選んだのです。
次に新旧のクイーンです、どちらも同じ種類のファンガイアでした。どちらも確かにファンガイアですがそれぞれ性格は違いました。
過去のクイーンは極めてクールで彼女もまた外見的に吸血鬼的な印象を視聴者に与えていたのではないでしょうか。演じておられていた加賀美由紀さんの外見と着こなしが余計にそうさせていたのでしょうがクールで超然的な感じはファンガイアと人間の違いすらも人間の姿を取りながらも表現していた感じがありました。
クイーンは紅と会っても最初は彼を相手にしていませんでした、やはり人間とファンガイアは完全に違うと意識していたからです。
ですが次第に音也のことを知り彼に惹かれその結果として紅が生まれます。そして人間とは何か、という平成仮面ライダーの問題に明確な答えを出すことにつながりました。
姿形が人間から変わることになろうとも心が人間であれば人間である、紅はその意味で完全に人間でした。その紅が生まれたのです。そのことを過去のクイーンは証明することになりました。ミステリアスでクールな印象を与えるだけでなく彼女はこうしたことも実現したのです。
過去のクイーンはそうしたあまりにも重大な遺産を残して表舞台から去りましたが死んでおらずその遺産を紅や現在のクイーンにも見せていました、残念ながら現在のクイーンは死んでしまいますが。
その現在のクイーンは初登場の時は園田真理を演じておられた芳賀優里亜さんだったこともあり視聴者の多くは思わなかったのではないでしょうか。僕も次第にあれっ、これは意外だと思いました。
ですが実際に彼女はクイーンでした、しかし元々人間世界で生活していてしかも性格自体が心優しく穏やかなものであったのでクイーンになるには明らかに無理がありました。冷徹に徹している様でそれがそぐわなかったです。
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