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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十九話 月夜の黒羽
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私が大嫌いな瞳。
対して小伊坂さんは淡々と答える。
「俺は小伊坂 黒鐘。 ――――魔導師だ」
答えると同時に、天龍さんの右手が黒く光って、光の中からリボルバーがついた拳銃が現れた。
それを突き出すように、リーダーの彼に向けて構えた。
「ば……化物だぁ!!」
悲鳴のような声を上げながらリーダーの彼は暴れるように銃を乱射した。
それに対して小伊坂さんも引き金を引いていく。
すると甲高い金属の接触音が火花と共に、二人の間で響き渡る。
きっと小伊坂さんが放った銃弾がリーダーの彼が放った銃弾にぶつかっているんだと思う。
そんな神業みたいなことがどうしてできるのか分からないけど、小伊坂さんは落ち着いた様子で淡々と、いとも簡単に神業を成功させ続けた。
「化物か。 確かに俺は化物だ。 ――――お前の大好きな、化物さ」
銃弾を失ってカチカチと虚しい音を立てるリーダーの額に狙いを定めて、小伊坂さんはトドメの一発を放つ。
「や、やめ――――」
「化物に、そんな言葉は通じない」
そう言って彼の銃弾は無慈悲に脳天を捉え、リーダーの彼は仰向けに倒れた。
それを確認した小伊坂さんは溜息を漏らすと拳銃と服が消えて、私たちが通う学校の制服に戻った。
私が見ていたのは夢だったんじゃないかなって思うくらい一瞬の出来事で、私はまだ混乱しているけど、周囲の光景を見れば分かる。
全部、本当のことだったんだって。
小伊坂さんはたった一人で私たちを助けてくれたんだ。
「月村、ケガはないか?」
「あ……は、はい。 大丈夫、です」
こちらを振り向くと、顔を覗き込むように見つめてきた彼に私は反射的に顔を逸らしてしまった。
それが失礼だって分かる。
だけど……だけど、今の私の顔は……。
「綺麗な
瞳
(
め
)
だな」
「えっ!?」
またビックリする言葉が返ってきて、私は再び彼の方を向く。
すると彼は昼間話した時と同じ笑顔でこちらを見つめていた。
何ら変わらない、何も気にしてないって言う顔で見つめてくれた。
「あの……怖くないんですか?」
「何が?」
そう、今の私は普通の顔を……瞳をしていない。
色んなショックの影響で、一時的だけど吸血鬼の血が色濃く出てる。
そのせいで瞳が血みたいに紅くなってるから、見られたくなかった。
吸血鬼特有の、紅い眼。
これを見た人は、家族以外みんなビックリして離れていったから。
なのに彼は、小伊坂さんは何も変わらないでいた。
「私、普通じゃないんですよ?」
「うん、さっきそんな話ししてたね」
「私、吸
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