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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十八話 二つの意識
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「気配を隠す相手に強い意識を集中させてしまう。 これがバレる原因なんだ」
「……つまりアタシはさっき、黒鐘先輩にバレないようにって強く意識し過ぎてたってことですか?」
数秒考えて出した柚那の答えは、まさに俺が伝えたかったこととドンピシャだった。
気配も意識も、肉眼で捉えられるものじゃない。
ならば気配を捉えるとはどういうことか?
それは生き物が持つ本能的・野性的な直感が大きいんじゃないかって思う。
もちろん、空気の流れが……とか、音の反射が……とか、何かしらの感覚に優れてる人はいるけど、俺の場合は実戦の中で鍛えて身につけた『直感』が気配を捉える。
生物のほぼ全てが持ってる直感。
『なんとなく』『もしかして』って言う曖昧な程度であれば誰もが持ってる直感を俺は、命を奪うか奪われるかの戦場で鋭くしていき、確かな感覚として身につけるに至った。
先ほど、背後から気配を消して近づいてきた柚那に気づけたのは、柚那が『俺にバレないように』と言う意識を感じ取ったから気づけた。
その意識がどの向き、角度、距離から来ているものなのか……俺はそれを感じ取って柚那に声をかけた。
ちなみに意識の正体が柚那と気づいたのは、その意識の高さ(身長)が雪鳴より低くて高町と同じくらいで、それが柚那以外思いつかなかったからだ。
更に言うと、先ほどから俺たちのことを遠くから誰かが……大体二人くらいが隠れながらついてきているような気がするけど、殺気みたいなものもないから放置している。
なんかあったら対応すればいいしな。
「……悔しいです」
「あはは……柚那はまだ実戦経験が少ないから、これから経験を積めばもっと良くなるさ」
「……」
笑顔でフォローしてみるけど、悔しそうな表情に変化はなく、この話題はここで終わってしまう。
まぁ言葉で説明したって実感や納得がいかないのが戦闘技術ってものだから、これはまた戦ったり訓練したりしながら覚えてくしかない。
ただ、あと何年かすれば柚那も雪鳴も、大部隊を率いて活躍できるほどの実力者になるはずだ。
それだけの才能があって、努力もしているのだから。
「それじゃ俺はここで」
気づけば俺たちは海鳴病院の前に到着していた。
自宅に帰るはずだった柚那には少し寄り道をさせてしまったな。
「はい。 それじゃまた――――」
俺は病院に向かい、柚那は自宅に向かい、歩き出そうとしたその時。
誰かの殺気が、俺たちの横を通り抜けた。
それも、物凄い速度で。
それを同時に感じ取った俺と柚那は気配の方向を向く。
「あれは……」
「まさかッ!?」
視界の先は住宅外の
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