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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十六話その2 交渉は「順調」に進んでいます。
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方で心の底では懐かしい思いもあった。前世では敵対していたとはいえ、ティアナにとってシャロンは自分を指導してくれた教官だったのだ。いわばフィオーナとイルーナの関係である。
ティアナはほうっと息を吐き出した。なるべくならシャロンと会わずにこの星を離れたい。だが、一方でどこかで会って話をしたいという相反する心情を抱えていた。
翌日――。
本日は交渉がなく、各々がそれぞれ検討をする日に当たっていた。今のところ討議は第3条まで終了し、おおむね自由惑星同盟側が示した案で一致を見ている。第三条の代価については帝国と同盟双方の惑星購入代価をレートとして提示し、そこの率の中間を算出し、さらに各々の惑星の事情を鑑みることで合意を得た。また、第四条の捕虜交換についても帝国同盟双方ともにあまり異論は出ておらず、比較的すんなりと受け入れられるのではないかとみていた。問題は第五条以下の話である。
ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯、ミュッケンベルガー元帥、ノイケルンら幕僚はブラウンシュヴァイク公の旗艦ベルリンの中でひざを突き合わせて会議を行っていたし、ラインハルトとイルーナも出席していたが、そのほかの将官は比較的暇であった。特に出席すべきレセプションも式典もなく、当直の人数を除いては、非番の者は各々好きなことをして余暇をつぶすことができたのである。許可制であるが外出も許可されていた。ただしそれぞれの旗艦から半径5キロ以内という厳しいものであったが。
ブリュンヒルトのあるセントラル・ターミナル・エアポートのすぐ近くには噴水のきらめく公園がある。アリシアとティアナとレイン・フェリルとフィオーナは当直を残して束の間の昼休みを公園で過ごそうとやってきたのだった。何かあれば連絡が来るし「そういつまでも肩に力を入れていては休める時も休めません。ここは我々が見ていますから、たまには外の空気を吸っておいでください。」とミッターマイヤーらから言われたことも外に出る後押しになったのだ。
付近の売店でフィッシュアンドチップスやハンバーガー、ホットドッグ、コーラ、ウーロン茶等のスナックを買い込んで公園のベンチに腰を下ろして食べ始めたが、一人アリシアは黙々と食べているだけで3人の会話の輪にはあまり加わらなかった。
「お兄さんはいらっしゃらなかったわね。」
フィオーナがアリシアを気遣うように声をかけた。顔をハンバーガーから上げたアリシアは、かじりかけたハンバーガーを手に持ったまま、ぽつりと言った。
「ええ。でも・・・いいのです。自由惑星同盟の何百何千何万という部隊の中でこの惑星に警備などで来ている確率なんて、高くはないのですから。」
転生者として生まれても、この世界では兄妹なのだ。そのことを自覚しているのはこの中では唯一原作の登場人物と血縁関係にあるアリシア一人だけだ
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