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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十六話その2 交渉は「順調」に進んでいます。
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の『歌のお兄さん、お姉さん』なのかよ!?」
と、青筋を額に浮かべまくっている幕僚もいたが、彼らは表面上はにこやかに自由惑星同盟市民たちと接していたのだった。
「ねぇ、ロイエンタール。その仏頂面はなんとかならないの?・・・はい、どうぞ。」
せっせとサンマを焼いて子供たちに手渡しながらティアナが言う。
「俺は今日まで前線で体を張って戦ってきた。地上戦にも赴いたし、艦隊戦では巡航艦を指揮して戦ったこともある。だが、まさかこのようにサンマとやらを焼き、子供らの相手をすることが帝国軍人の職務の一環に加わるとは思いもしなかった。・・・熱いぞ。火傷をするなよ。」
ロイエンタールがティアナの隣でサンマを焼いて子供たちに手渡してやりながら憮然とした顔をしている。ティアナだって泣きだしたい思いだった。いくらなんでもひどすぎる。これは何でもひどすぎる。超一流の提督、元帥であるロイエンタール閣下が「サンマを公園の中で焼いている。」などということが喧伝されたら、彼の矜持は痛く傷つくだろう。
「でも、私たちはまだいいわよね。ミッターマイヤーなんか、あぁ・・・・!!」
ティアナが嘆きの声を上げたわけは、すぐ目の前で広がっている光景にあった。子供たちがキャアキャアと叫んでいる人垣の向こうにはド派手な衣装を着た悪役がパフォーマンスをしているのだった。
『悪の組織であるヴァンフリート団がお前らをさらってやるぞぉ!!どいつからさらってやろうかぁ〜〜!!!』
『待てい!!』
ジャ〜〜〜〜〜ン!!!という効果音と共にこれまたド派手な衣装で登場してきたのは小柄なヒーローだった。
『貴様らが悪の組織ヴァンフリート団か!!子供をさらおうとするなど卑怯な!!そのようなことは世間が許してもこの俺が許さんぞ!!トウッ!!』
小柄なヒーローは片っ端から群がる悪役をぶったおしていく。それがまたキャアキャアという子供の歓声に乗せられて、ますますヒートアップしていくのだった。
『ま、参った!降参だ!もうこんなことはしないから、許してくれ!!』
『よかろう!!もう二度とこんなことはするなよ!!・・・いいか、子供たち。一人で遊んでいてはだめだぞ!遊ぶ時は皆で一緒だ。知らない大人に声を掛けられてもついていくんじゃないぞ!それと、カラスと一緒に帰りましょの夕焼けチャイムがなったらすぐに暗くなる前にちゃんと帰るんだぞ!!』
『は〜〜い!!』
子供たちが歓声を上げてヒーローに群がっていく。それを見た悪役の一人がマスクを脱いでこっちに歩いてきた。
「いやぁ、こんなことは帝国軍人としてどうかと最初は思いましたが、やってみると案外楽しいものですな。これはハマりそうです。」
「ミュラ―・・・・。」
ティアナが絶句する。鉄壁ミュラー、不退転のミュラーともあろうものがヒーロー戦隊物の悪役にハマるなんて
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