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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十六話その2 交渉は「順調」に進んでいます。
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っていることだった。
ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯はミュッケンベルガー元帥ら主要閣僚と同盟の草案を検討し、帝都オーディンに対して指示を仰いた結果、帝国の第二草案を出さず、同盟の草案を検討対象とすることで結論を見た。理由は同盟側の草案が「帝国が占領している惑星その他を引き続き帝国のものとする。」などと、だいぶ帝国に譲歩する形をとっていた事だった。双方は第二回目の会議で同盟の和平案を検討することで合意したのである。
帝国歴486年6月17日――。
迎賓館 青の間――。
ブラウンシュヴァイク公ら帝国の代表団とピエール・サン・トゥルーデら自由惑星同盟側代表団が着席し、三回目の話し合いに入った。
「我々の草案を検討対象としていただき、感謝に堪えません。これから本格的討議に入るわけですが、まず、討議の仕方について取り決めを行いたい。」
ピエール・サン・トゥルーデが口火を切った。
「どのようなものかな?」
ブラウンシュヴァイク公爵が質問する。
「全体を鑑みての討議ではなく、まずは一条ずつ個別に検討することを約束していただきたい。」
ブラウンシュヴァイク公はリッテンハイム侯らと視線を交わしあった後、
「いいだろう。一条ずつ討議することで進めよう。そこで討議の言葉だが、帝国自由惑星同盟はそれぞれの言葉で討議をし、不明瞭な点があれば確認しあうという事で進めたいと思うが。」
「結構です。」
ピエール・サン・トゥルーデはうなずいた。双方ともに通訳官を連れてきていたし、ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯は同盟の言葉には不慣れであったが、ピエール・サン・トゥルーデら同盟政府首脳陣は充分に話すことができていた。意思の疎通は大丈夫だろうと傍らに控えているラインハルトとイルーナは見て取った。
「それではまず第二条の討議から入らせていただきます。」
ピエール・サン・トゥルーデは本題に入った。第一条は各条項の合意があってこそ生きる文章であるからだ。
「第二条の既に帝国が占領下に置いてある惑星その他所有権を正式に認めていただいたのは感謝する。だが、問題は惑星カプチェランカその他我が帝国と貴殿らが領有権を争っている惑星についてだ。」
ブラウンシュヴァイク公爵がそういう背景には、カプチェランカはこの時まだ帝国と同盟双方がしのぎを削って争っている地であったためである。原作ではマーテル大佐以下全軍が玉砕するのであるが、この世界ではまだ戦線を支えてこう着状態に入っていたのだった。惑星カプチェランカそのほかの惑星プラントは豊富な天然資源を有しており、そこでの権利の折半が問題となっていたのである。
「惑星の資源の実態を調査したうえで、双方が折半できるように調整してはいかがか。」
人的資源委員長が発言する。そして彼はちらっとルビンスキーを見た
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