番外編 鎮守府カレー祭り(後編)
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うね!
――同時刻、自室にて加賀を諭す赤城――。
加賀さん、あなたの気持ちはわかりますが、今日の第五航空戦隊のお二人に対してはいささか冷たすぎると思いました。よく「五航戦の子なんかと一緒にしないで。」とあなたは言いますが、お二人にも素晴らしい点は沢山あります。そういうところを受け入れてお互いに切磋琢磨しあえたら素敵だと思うけれど。
加賀さん、カレー祭りは確かに競技ではあるけれど、でも、一番の目的は皆さんにおいしいカレーを振る舞うことです。それを忘れないで。自分たちの勝負は来てくださるお客様方には関係ないのだから。もちろん投票は任意では有りますけれど。
自然体のあなたが私は大好きです。良く二人で料理を作るとき、時折見せるあなたの満足そうな顔は、これから食べるおいしい料理のことを思っての顔でした。そんな表情を明日は見てみたいのです。だから、第五航空戦隊のお二人のことはどうか意識しないで。
もう寝ましょうか。それとももう一度レシピを確認しておく?
――その時、加賀――。
赤城さんの言う通りかもしれない。私は何かと「五航戦の子なんかと一緒にしないで。」というけれど、それは意識していることの裏返しなのかもしれないわね。冷静に見てみると、あの二人には学ぶ点もあることは私にもわかります。だからと言って、今日のあの子の態度は私は承服できかねるけれど。
ええ、そうね。あの子たちはあの子たち。私たちは私たち。お互いがいい形でカレーを作れればそれでいいわ。でも、一言言っておきますけれど、私はこれっぽっちも五航戦の子なんかに負ける気はないから。
もう寝ます。検討できることはしたし、やることもやったわ。明日に備えましょう。
おやすみなさい、赤城さん。
――同時刻、自室にて、プリンツ・オイゲンと話すビスマルク――。
よし!!完・壁!!これで明日の優勝は決まりね。よかったわ、提督がカリーヴルストを認めてくれて。プリンツ、ソーセージとジャガイモのストックはあるわね?なんと言ってもカレーの付け合わせにはこの二つよ。これに限るわ。きっと他の子たちはカレーライスで勝負してくるだろうから、その中で私たちの料理は異色。きっとみんな面白がってやってくるわよ。楽しみね!
さ〜てと、明日は早起きして練習もしたいから、もう寝ましょうか。ここまで手伝ってくれてありがとうね。それじゃお休み。
――その時、プリンツ・オイゲン――。
ん〜〜〜。いいのかなぁ・・・・他のみんながカレーライスにしているのに。あ、でもでもアドミラルが認めてくれたから、だいじょ〜ぶだよね、きっと!姉様とあたしがつくるカリーヴルストを食べたら、きっとみんなおいしいって言うと思うの。よぉし、あたしも寝ます!!
ビスマルク姉様と一緒に頑張って、きっと優勝を狙うんだから!!
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