暁 〜小説投稿サイト〜
とある3人のデート・ア・ライブ
第十章 仮想世界
第8-1話 士道と佐天
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道「それでもだ!!このまま何も出来ないのは癪に触るんだよッ!!」

そんなのただの自己満足だ、と言いそうになったがそれを無理矢理喉の奥底に沈めた。







そうだ。

みんな、こんな士道の姿に惹かれたんだ。



上条みたいに喧嘩慣れしているわけでも無ければ一方通行みたいにチートのような能力を持っているわけでもない。

ただ助けたい。



それだけ。



でも、それが、そのたった一つの想いがーー




佐天「…………本当、士道さんって自己勝手ですよね」

士道「そんなの分かってる」

士道は庇うように佐天の前に出て両手を大きく広げた。

佐天「……もしその人が救いを望んでなかったとしたら有りがた迷惑ですよ?」

士道「それでも、本当に困っている人がいて、困っていない″かもしれない″とかいう理由でその人を見捨てるのは俺にはできない」

炎の塊はすぐそこまで来ているというのに士道は一歩も足を引こうとしない。

佐天「……本当、変な人ですね」

でも。

もしかしたら。

佐天「『絶風波(エアロブラスト)!』」







そんな士道に、佐天も惚れてしまったのかもしれない。








だからこそ、士道に対してモヤモヤしていたのかもしれない。








佐天は『噴射点』を解体して″元の風″に戻してから再び『絶風波(エアロブラスト)』を士道の肩に手を乗せるような形で放った。

それは炎の塊さえも押し戻し、炎の塊と『絶風波(エアロブラスト)』の二つの威力によって化け物は倒された。









その時の佐天は笑ってはいたが、どこか満足したようなしていないような、微妙な顔を浮かべていた。













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