第十章 仮想世界
第8-1話 士道と佐天
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る人を集めて作戦を立てたのだ。
佐天「(士道さん……酷いです)」
もちろん戦うのはこの国の騎士、佐天などのような『神官』や他の国からとある事情で預かっている『食客』の戦闘員をつぎ込んだ。
そして、士道の扱いはというと。
王様『お前は利用価値がある』
と言われて戦うことを許された。
士道「(まあ俺を盾にするんだと思うけど……)」
分かっていても、いや分かっているからこそ今からその戦場に行くのは気がひける。というか嫌だ。
士道「どうして殺されに行かなきゃならないんだよ……」
だけどここに止めてくれる人はいない。
騎士たちの後方をダラダラと士道は歩いて行った。
士道「…………どうして佐天さんは不機嫌だったんだ?」
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ーー
ー
グラァァァァォォォォ!!!
騎士たちが歩くその先では龍のような化け物が雄叫びを上げていた。
アレは人狼や鵺と同じようなタイプで頭が龍、身体が蛇のようになっており、その長い尻尾で森を荒らしている。
全長10メートルは軽くあるだろう。騎士たちの中には目の前の化け物に足が震え、止まるものさえいた。
それもそうだ。威圧感は勿論のこと、化け物が尻尾を振り回す度に勢いよく風が吹き付ける。その度にどうしても足が止まってしまう。
まるでこちらに来るなと言わんばかりに。
グラァァァァォォォォ!!!!!
さらに近づいて、より大きな雄叫びを上げた。
そしてこの騎士を纏めている騎士団長が大きく声を上げた。
「いいかお前ら!!あの化け物をぶっ倒す!!!作戦は宮殿内で話した通りだ!!!皆位置につけ!!!」
『ハッ!!!』
その声を聞いて整列していた騎士たちはあちらこちらへと散らばった。
佐天「私たちも行きましょう!」
士道「お、おう!」
士道と佐天も命令された通りに位置につく。
グルルゥゥゥ………
化け物も騎士たちの異変に気付いたようだ。先ほどまでの雄叫びが嘘のように静かになる。
そして。
「全員突撃ィ!!!」
騎士団長の声をキッカケに、化け物の討伐が開始された。
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ーーー
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ー
正直言おう。
勝てるわけがない。
グラァァァァァァァ!!!!
戦闘が開始してから20分。こちらは攻撃を仕掛けるどころか防戦一方になりここ五分くらいは一切ダメージを与えれていない。
佐天「仕方ありません。私が本気出します」
士道「えっ!?」
いや、最初から本気を出せよ……と思ったが士道は攻撃手段が無
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