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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第65話:男女の仲と政治の理
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ました。6歳の頃の事ですし……でもね、ルーラで家に帰って昔の日記を見返したら、確かに“ギル君”の事が書いてありました。だから私が忘れてただけだと思います』
「リュリュさんの事だから幼い頃も可愛かったんでしょう……だから先方も忘れずに居たんだ。……ギルバート殿下は独身ですか?」

『兄のラッセル殿下はご結婚なさってるけど、ギルバート殿下は独身のようだね。彼女とかが居るか如何かは不明だけど……』
「ふ〜ん……そちらでの予定を全て終わらせたら、ギルバート殿下をグランバニアに誘ってみては如何でしょうか? 和平派と言う事ですし、我が国を視察してもらうってのは?」

「悪くはないと思うけど、向こうさんにも都合があるだろう」
『そうですよウルフ君』
「いや……リュリュさんに惚れてそうだし、和平派は少数だし、誘えばホイホイ付いてくると思うね……グランバニアが誇る蒸気船にも乗ってみたいだろうし」

『反対、はんた〜い! あんないけ好かない野郎をこれ以上リュリュさんに近づけたくないです!』
「ちょっと黙れラングストン! 今俺達は外交問題を話し合ってるんだ! 邪魔するようなら宰相兼国務大臣の権限を使って、お前を国外追放にするぞ」

『ウルフ君の考えは流石の僕でも解るけど、リュリュとギルバート殿下を政略結婚させてホザックを取り込もうとするのは如何な物かと思うよ』
「そうだよウルフ。僕は娘の結婚に口出しする気は無い。“誰それと結婚しろ!”とか命じたくない。リュリュが決めた相手であれば、血縁者以外であれば極悪人でも結婚を反対する気は無い」

『そうだそうだぁー! 私の結婚を政治利用するなぁ! 私はお父さんの愛人になるのだぁ!』
「“なるのだぁ”じゃねぇ! 「血縁者以外なら結婚を反対しない」と言ったんだ。それにホザックが奴隷制度を止めなければ、嫁いだ娘に会う事は無いだろう。何せ結婚を認めただけで、相手の為人を認めた訳じゃないからな」

「勿論、俺もリュリュさんに政略結婚しろなんて言いません。誰とでも良いから結婚しろとは言いますが……ですが今回は、それ(政略結婚)を臭わせてアドバンテージを取りたいと考えてます。女の色香……特にリュリュさんの色香は特別ですからねぇ」

「なるほど……リュリュは天然の女郎蜘蛛だからなぁ」
『はぅ……褒められてる気がしない(泣)』
「褒めてはいないな。アンタは厄介な女だから」
『感心しないなぁ……兄の目の前で妹を侮辱するのは』

父親の目の前でもあるんだが……

リュカSIDE END




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