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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第65話:男女の仲と政治の理
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権力を集中するのは良くないと思うんですよネ! テロの対象は拡散させるのが筋だとも思うんですよネ!」
「お前は強い。テロの対象になってもルーラで逃げる事が出来る」

「い、いや……ほら……俺が邪な考えを持って、この国を我が物とする日が来るかもしれないじゃん!?」
「何だ、王位が欲しいのか? なら今すぐやるぞ。そして僕も隠居するぞ! ティミーだってウルフになら、喜んで王位継承権を譲るぞ」

「要らねーよ! 俺は過労死したくないんだよ」
「残念だが不可能だね。今現在お前は家老の一人だ。家老(かろう)が死ねば過労(かろう)死だ……な〜んつってね(笑)」

「ふざけんな馬鹿ぁ!」
思わず目の前に置かれてた紅茶をリュカさんにぶっ掛けてやった。
「あぶね!」
だがヒラリと躱され、応接室の絨毯をビッチャり汚しただけだった。

「あーウルフが絨毯汚したぁ! ジョディーに言い付けてやろう。たっぷり怒られるが良い(笑)」
「え、マジ!? 秘密にしてくんない? あの女、怖ーんだよ! マオさんが辞めた原因が俺にあるって噂が広まってて、何か(すげ)ー敵視してくんだよ」

「大丈夫だよ。宰相と国務大臣を兼ねたお前なら、誰も恐れる必要無いよ」
「そうかな? 前任同様、新任国務大臣も上級メイドを愛人にしちゃって大丈夫かな?」
「大丈夫、大丈夫。OKOK!」
「OKかぁ……ってバカぁ! オジロン閣下の前で、そんな冗談言っちゃダメでしょ! 余計落ち込んじゃうでしょ!」

「落ち込む冗談を言ってるのは、ウルフ……お前だ」
今にも泣きそうな声で突っ込んでくるオジロン閣下……
ちょっと虐めすぎたかな? 無責任に引退しようとしてるんだし、虐めても大丈夫だよね?

「……はぁ。国務大臣付のスタッフは全員俺の下に来させるぞ。閣下が連中を説得してくれよな! 一番年下で、生意気な男の部下になれって」
「解った」

「事が事だしリュカさんが直接ティミーさんに伝えてくださいよ。そして愚図ったらビシッと厳しく説得してよ」
「アイツは愚図らないよ。リュリュは知らないけど」
あ〜……そうだったぁ……あの女が居た〜!

「それよりオジロン。ドリス達には何て言うつもり? 辞める理由を詰問されたときのために、口裏を合わせる必要があるけど?」
何で“詰問”される事が前提なんだよ!

「本当の事を言います。勿論、金庫の事やスパイ活動の事は伏せますが、ワシが機密情報を愛人のメイドに流してしまい、そのメイドも国外追放になったと話します」
「お、何だそれ? 俺がマオさんを国外追放にしたって噂を利用するつもりかコラ? 益々あの噂話に、真実味が帯びてくるだろ」

「本当の事は言わない方が良いと思うよ。ドリスの事だから愛人が居たって言えば、オジロンの事をゴ
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