20部分:第一話 狂闘士強襲その五
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第一話 狂闘士強襲その五
「遥かな神話の時代の話だったな」
「その通りだ」
「もっと我等とてその時代の戦いは知らないがな」
それは彼等も知らないことであった。当然と言えば当然だが。
「しかしだ」
「しかし!?」
「先の聖戦での恨みはわかっている」
「今度こそ貴様等聖闘士を倒し地上の覇権を」
「愚かな」
サガは彼等のそんな言葉を一蹴した。
「地上は貴様等の世界ではない。貴様等は本来オリンポスにいるのではないのか」
「黙れ!」
「オリンポスの名は出すな!」
彼等はサガの口からオリンポスという言葉を耳にしてすぐに攻撃的な態度を見せた。
「あの様な場所我等にとって未練はない」
「そうだ、我等に必要なのは地上の覇権」
「それは先の聖戦で否定された筈だが」
サガはあえて冷徹に彼等に告げるのだった。
「そして冥界に逃げ込んでもまだ飽き足らぬというのか」
「戦皇アーレス様は間も無く冥界から出て来られる」
彼等は言う。
「その時こそ我等が地上を支配する時」
「我等狂闘士がな」
「自分達から名乗ったか」
サガは狂闘士という名を聞いて目を閉じて呟いた。
「では御前達が着ているその鎧こそ」
「そうだ、戦衣だ」
自分達の赤く輝く鎧をサガに誇示するかのように見せつけての言葉だった。
「これこそアーレス様の象徴」
「戦場での美しき血の色だ」
「その血でこの聖域を染めるとでもいうのか?」
「聖域だけで済むものか」
サガの言葉をせせら笑いつつ語る。
「我等はこの世界全てを赤く染め上げるのだ」
「戦いの、アーレス様の力でな」
「そうか。では私は」
サガは彼等のその言葉に応えるかのように身体に力を溜めはじめた。するとその全身から気高さと強さを感じさせる黄金色の小宇宙を出すのだった。
「!?こ、こいつ」
「この小宇宙は」
「一つ言っておく」
サガは小宇宙をみなぎらせながら狂闘士達に対して問うた。
「な、何だ!?」
「何を言うつもりなんだ、こいつ」
「命が惜しいのならすぐにここを立ち去れ」
こう彼等に告げるのだった。
「た、立ち去れだと」
「俺達にかよ」
「そうだ。このサガ」
あえて己の名を口にした。
「人々の敵、アテナの敵に対しては容赦せん。命が惜しければすぐにここを立ち去れ」
「生憎だがなあ」
だからといってはいそうですか、と引き下がる彼等でもなかった。逆に槍を手に皆ジリ、と前に出て来た。やるつもりであった。
「俺達だって狂闘士、インプの誇りがあるのよ」
「インプ・・・・・・小悪魔か」
「そうよ」
サガの言葉に対して答えた。
「その俺達が黄金聖闘士を倒してやるぜ」
「覚悟するんだな」
「そうか。ならば」
彼等のその言葉を聞いてさらに小宇宙
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