第二十一章
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女でした。
その彼女が天道や加賀美達を知り変わっていったのでしょう。しかしそこでダークカブトと会い己のことを知りです。一旦天道の下を離れます。
しかし天道は己の全てを賭けて彼女を取り戻そうとします。そしてその熱意によって遂に人間の世界に戻りました。この経緯はヒーローショーでも描かれています。彼女はワームの女王になる予定だったとも言われていますが彼女はそのワームになろうとしました。しかしそれでもです。天道との絆から人間の世界に戻ることができました。たった一人の為に全てを捨てる、天道のその心を見た結果です。それによって人間であることを自覚できた彼女は非常に幸せです。
そして岬ですが彼女は一見すると立ち食い蕎麦が好きなキャリアウーマンです。外見もそんな感じです。しかしその彼女は神代との出会いによって変わります。
神代の的外れもいいところですがそれでも一途で純粋な愛を見ていってです。遂に彼を選びました。この愛は最初から実らない、少なくとも神代が一度死なないと成就しない愛でした。そうした意味では悲しい愛なのですが神代は自分のことを知らずあくまで人として岬を愛していました。その愛は本当に美しいものでした。それが為に岬も最後は彼の愛を受け入れることにしたのです。
愛は一途であり純粋であればある程美しいものです。神代の愛はそうした意味で平成ライダーの中でもとりわけ美しいものでした。それに応えない岬ではありませんでした。そのうえで神代が死んだ後でその心を守り味を伝えることを選んだのです。神代は蘇り愛はまた戻りましたが岬はそのことを誰よりも喜んでいるでしょう。自分を究極に愛してくれる人が戻ってきてくれたのですから。神代も素晴しいですがそれを受け止められる岬もまた素晴しいです。平成ライダーにおいてもこの二人は最高の愛を見せてくれた一組でした。
カブトのことはこれで終わりにしまして次は電王です。この作品は常に新機軸、既存の打破を念頭に置いて作られる平成ライダーにおいてもかなり画期的でした。
まず電車に乗りそのうえで時を移動しています。時を移動して事件を解決し人を救っていく、またイマジンという存在が憑依してライダーとなり戦う、ここまで斬新な作品でしたので最初は成功するのかどうか不安になりました。
しかし観てみるとこれが面白い、小林靖子脚本の安定感のあるストーリーに愛すべきキャラクター達、童話をモチーフにした登場人物やイマジン達、どれも非常に生き生きとしていました。
結論から申し上げまして電王はいい作品でした。コミカルでそれでいてシリアスな部分も生きていてです。イマジン達のキャラクターも主人公の頑張りもです。どれもがいい作品でした。おまけにヒロインも美人揃いで演出も成功していました。手放しで楽しめる作品です。
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