第3章:再会、繋がる絆
第64話「休む暇はなくて」
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まるで前世と変わらない。そんな人物だ。司さんは。
そう人物像を伝えると、何か引っかかったようだ。
「....違和感はあるかな。...覚えていないようで、でも心当たりはある。」
「今はそれで充分だよ。」
正直、司さんを覚えているかどうかは今は重要じゃない。
別に覚えてなくても助けるという事には変わりないしね。
「...それより、そっちでも葵の行方は把握していないんだな?」
「...うん。...と言うより、昼に会うまで優輝達の行方も把握していなかったよ。」
「そうか...。」
こうなると、ますます葵の生存に希望が持てなくなったんだが...。
「....とりあえずユーノ、アースラと連絡を取って連れて行ってくれないか?」
「いいよ。ちょっと待ってね...。」
僕らは連絡ができず、アースラの座標もわからず、おまけに魔力も使えないため転移ができないが、ユーノならできるため、連絡などを任せる。
これで勘違いがなくなり、協力もできるだろう...。
...しかし、その考えはユーノの言葉によって破られた。
「....通信が繋がらない....。」
「なにっ!?」
「何かに妨害されているんだ!」
どういう事かと、周りを見渡す。
ユーノが偽物に何かされた訳じゃない。何かしらの外的要因が...!
〈...マスター!結界が...!〉
「っ...そういう事か...!」
僕はともかく、ユーノすら気づかない内に結界が張られていた。
「ユーノ!」
「え、っ!?」
ギィイイン!
ユーノに向けて飛んできた剣を、咄嗟に庇って弾く。
「来るぞ!ユーノ、一番強力な防御魔法を!!」
「わ、わかった!」
―――“Sphere Protection”
ユーノに呼びかけ、僕らに強力な球状の防御魔法を張ってもらう。
...その瞬間、僕らを剣群が襲った。
「っ...!長くは持たない...!」
「少し防げれば充分!椿、不意打ちは頼んだ!」
「任せなさい!」
剣を二振り構え、ユーノの防御が破られた瞬間、二人の前に躍り出る。
「はぁああああああっ!!」
ギギギギギギギギィイン!!
霊力による身体強化にものを言わせ、全て剣群を防ぎきる。
「っ、そこよ!」
「はっ!」
キィン!ギィイン!
椿が矢を放ち、そこへ僕も追撃するように剣を振るう。
矢は弾かれたが、剣を防がせる事ができ、相手の姿が現れる。
「っ...!偽物...!」
「やっぱりな...!」
当然の如く、その相手は僕の偽物だっ
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