第二十四話 嵐の到来
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ンチ3連装主砲と36,5センチ3連装主砲が同時に火を噴きあげた。海面を衝撃波が走り、波を斬り割った砲弾は先頭を進んできた軽巡ヘ級と重巡リ級を吹き飛ばし、防護壁に叩き付けて爆炎を立ち上らせた。
「第二射準備よし、テ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」
左腕が振りぬかれ、今度は防護壁を抜けようと苦戦していたル級に続けざまに命中して粉みじんに粉砕した。
「バッカね〜。戦艦があんな狭い突破口をぬけられるわけないじゃん。」
讃岐が両手を腰に当ててあきれ顔をした。
「讃岐!油断しないで!!」
「あ、はい!姉様!」
讃岐は慌てて3連装主砲を敵に向けなおした。
「次弾装填!狙いよし、う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜て!!」
36,5センチ砲が火を噴き上げ、進んできた戦艦リ級を吹き飛ばした。讃岐はガッツポーズをしかけたが、とたんに悲鳴に似た叫び声を上げた。炎上し沈んでいくリ級の背後から艦載機が突入してきたからだ。
「か、か、艦載機がっ!!やだ!!やだぁ!!!どうしようっ!!」
紀伊はびっくりした。紀伊型の中でこの妹が一番空母としての性格が強い。艦載機の扱いには慣れているはずなのに、それがどうしてこんなに動揺するのか。妹はあせったのか主砲をめったやたらに撃ちまくった。だが、巨砲は敵戦艦のような大きな的には有効だがそれとくらべて虫の様な大きさの艦載機には全く歯が立たない。
「讃岐落ち着いて!艦載機に対しては主砲は無力よ。高角速射砲で対処しつつ、私たちの艦載機に迎撃させましょう。」
「あ。」
讃岐は初めて我に返ったような顔をして、頬を赤くしたが、すぐにうなずいた。
「は、はいっ!!」
紀伊と讃岐は艦載機に至急戻るように指令を発した。
「全高角速射砲!仰角38度、左11時の方向、撃ち方はじめ!!」
紀伊が叫んだ。二人の艦娘の作り出す弾幕によって次々と敵機は撃ち落とされていく。だが、それらをかいくぐって何機かが急速に接近してきた。それをみた讃岐の顔色がまた変わった。パニックになりながら大小の砲をめったやたらに撃ちまくる。冷静が失われた対空砲撃ほど敵にとって好都合なものはない。
「嫌ぁ!!近づかないで!!このド変態!!!痴漢!!!バカぁ!!!」
「讃岐落ちつきなさい・・・・危ないッ!!」
紀伊の砲撃で爆発した深海棲艦機の残骸の背後からまた一機が突入してきた。まっすぐに讃岐の胸元に向かって。
「讃岐!!」
「イヤ・・・姉様ぁっ!!!」
絶叫と共に大爆発が起こった。
「讃岐!!!!!!!」
紀伊は全速力でかけつけた。全身よごれているが妹の無事な体が見えた。両腕で顔を庇っていた讃岐は呆然と腕を下ろした。
「良かった!!」
「私・・・・・ええっ!?どうして!?」
その時、一機の艦上戦闘機がわきをすり抜けた。零戦21型だ。
「艦載機の皆さん、用意
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