機動戦艦ナデシコ
1457話
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ントといった代物を使ったとしても、そう大量に存在する筈がなかった。
だとすれば、恐らく向こうがテツジンを用意したのは俺に対して……というより、賊軍の本隊であるここに対してだけ。
そう考えれば他の場所に被害が出ることはないと思える。
だが、それはあくまでも俺の予想でしかない。
実は違っていて、他の場所にも何機もテツジンが存在した……なんて事になる可能性を考えると、しっかりと連絡をしておいた方がいい。
『分かった。すぐに連絡を回す』
ナタルの言葉に頷いてからニーズヘッグのコックピットから出ると、そのまま空中を飛びながら地面に置かれたテツジンの残骸へと向かう。
いや、頭部以外は殆ど損傷していないのを考えると、残骸と呼ぶのは酷か?
ともあれ、コックピットによる攻撃でパイロットが死亡しているだろうテツジンへと手を触れ……次の瞬間には空間倉庫へと収納を完了する。
そのまま1機、2機と収納していき……やがて全てのテツジンを収納する事に成功した。
……てっきりこうして俺が空間倉庫に入れる為に近づいてきたところで自爆させるかと思ってたんだが、これは予想外だったな。
まぁ、向こうが何を企んでいるのかは分からないが、それでもこっちにとって有利だったのは事実だ。
「アウル、そっちの様子はどうなっている?」
『あ? そんなの見れば分かるだろ。向こうが何をやって来てもこっちに効果はないのに、こっちからの攻撃は殆ど一撃で倒せるからな。正直、俺達いるか? って具合だ』
そう告げながらも、アウルのファブニールは手首からビームガトリング砲を使って戦闘機を次々と撃破していく。
エステバリスは何気に生き残ってる数が多いのだが、それでも鱗状のエナジーウィングを防ぐ事は出来ず、次々に撃破されていく。
こうして見ている限りでは、予想通りと言えばそれまでだが、かなり一方的な展開になっていた。
どう考えても戦いと呼ぶよりは殲滅戦とでも呼ぶべき光景。
「分かった。けど、向こうは賊軍だ。基本的に犯罪者が多く、こっちに降伏する事も出来ない奴等だ。ここで逃がせばまた何をするか分からないから、無条件降伏するまで攻撃を続けろ」
『降伏出来ないって言ってるのに、降伏するまで攻撃を続けるのか?』
「ああ。ここで死ぬよりはまだ生き残れる可能性が高い方を選ばせる」
賊軍の犯してきた罪を裁くと言っても、別に無条件で賊軍は全員死刑って訳じゃない。
勿論死刑になる奴も多いだろうが、逆に無期懲役になるような者も多い筈だ。
そう考えれば、追い詰められればこっちに降伏してくるという可能性は十分にあった。
『まぁ、アクセルがそう言うならそれでもいいけどよ』
首を捻りつつも、アウルはスティングやレイへと向かって通信を送り始めた
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