機動戦艦ナデシコ
1457話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
にはシャドウミラー代表の俺がいるのだから。
今追い詰められまくっている草壁や賊軍にとって、ここで俺を倒す事が出来れば今の状況からの逆転という可能性も十分に考えられる。……というか、それくらいしか逆転するチャンスはない。
だからこそ、テツジンを自爆させる可能性は十分に……いや、待てよ?
「ちょっと待て」
そう告げ、テツジンを運び込もうとしているメギロートの動きを止める。
もし外部から自爆させるのであれば、コックピットじゃなくて相転移エンジンを直接爆破させる方が早い。
木連の人間の性格を考えれば、自爆というのは決して厭うべき手段ではないだろうし。
「ニーズヘッグの護衛をしろ」
そう命令すると、メギロートがニーズヘッグの近くへと集まってくる。
もう賊軍は壊滅寸前だからこっちに攻撃が飛んでくる可能性は少ないが、一応念の為だ。
「シロガネ、聞こえるな」
『何、アクセル君。戦況はこっちが圧倒的に有利だから、心配するような事はないけど』
シロガネの美砂から即座に通信が戻ってくる。
その表情は明るく、言葉通りに何も心配していないように見える。
まぁ、実際こっちが圧倒的に有利なのは間違いないんだが。
「分かってる。それよりさっきシロガネに運び込んだテツジンの残骸だが、もしかしたら自爆する可能性もある。念の為に俺が空間倉庫に収納しておくから、艦の外に放り出してくれ」
『本当か!?』
美砂に変わって映像モニタに映し出されたナタルが驚きの声を発する。
まぁ、ナタルにとって自分の艦の中……シロガネの中でテツジンが自爆するというのはちょっと洒落にならない出来事だろう。
俺は技術者ではないのでそこまで詳しくはないが、それでも相転移エンジンがどれだけの性能を持っているのかは理解している。
ブラックホールエンジンと比べるとかなり使い勝手の悪い動力炉だが、それでも宇宙という限定ではエネルギーの心配を殆どしなくてもいい代物だ。
そう考えれば、その辺の核爆弾なんかよりも余程危険な物だと認識してもおかしくはない。
「草壁の性格を考えれば、恐らく……といったところだけどな。他に散っていった部隊にも、テツジンが出撃したら鹵獲をしようとはせず、即座に破壊するように連絡してくれ」
テツジンが自爆しようとしても、何にしようとしても、空間倉庫の中に入れてしまえばその辺の心配はしなくて済む。
だが、それは逆に言えば空間倉庫がなければ自爆の可能性を完全に消し去る事は出来ないという事でもある。
……ただまぁ、他の地区に関しては実は余り心配していない。
何しろ、今の木連でさえテツジンを作るのは難しいのだ。それを、クリムゾングループや草壁が何とか持ち出せた木連の技術や、もしかしたら生産プラ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ