ターン56 鉄砲水と幻魔の皇者
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
それだけでは済まない、済まさないとその瞳が物語っていた。まさか、もう仕掛けてくるっての!?
「私はこのターン、バトルを行う!行け、ガイウスよ!そしてこの伏せてあった速攻魔法、禁じられた聖衣を発動する。この効果を受けた私の分身はこのターン攻撃力600ポイントと引き換えにカード効果により破壊されず、さらにカードの対象とならない!」
「なっ……コブラ!」
幻魔皇ラビエル 攻5000→4400
怨邪帝ガイウス 攻2800→グレイドル・コブラ 守1100(破壊)
対象を取るグレイドルの効果が、先ほどからピンポイントでカウンターされている。実際この寄生の際にいちいち対象を取ってしまう点はグレイドルたちの数少ない弱点だけど、まさかその点をこんなに早く見抜かれるとは。それにガイウスの攻撃でコブラが破壊されたことで、強化蘇生までついでに破壊されてしまった。
だけど、まだ僕にはドローが残されている。
「ラビエルが奪えなくても、グレイドル・コブラの効果をガイウスに発動!さらにチェーンして補給部隊の……」
「速攻魔法、サイクロン!いい加減そのドロー加速に付き合うのも飽きたわ!」
このラビエルの詰めの判断が、僕の命を繋いだといっていい。もしもドローを放っておいて装備カード状態のコブラを破壊されていたら、僕にはもう攻撃力5000のラビエルによるダイレクトアタックを止める手段はない。どうやら最初のゴーストリック・フロストがよほど気に食わなかったらしく、確実に手札誘発を引く可能性を潰しに来たようだ。もう僕のデッキに眠るカードの中で、相手の攻撃に手札から干渉できるカードは存在しないというのに。
そしてそのおかげで、コブラはガイウスの体を乗っ取りにかかる。ラビエルの側にもこれ以上の防御札はないらしく、ようやく寄生が完了した。
「立て、ガイウス!」
「承知の上よ!天界蹂躙拳、塵芥へと還るがよい!」
幻魔皇ラビエル 攻4400→怨邪帝ガイウス 攻2800(破壊)
清明 LP3000→1400
「ぐっ……!」
いくら攻撃力2800を誇るガイウスとはいえ、ラビエルの前ではただの的にしかならない。寄生したコブラもろともその拳の前に塵一つ残さず消失し、今度こそ僕のフィールドは空になった。
「ターンを終了する。そしてこの時、私の効果と禁じられた聖衣の効果は同時に消える」
幻魔皇ラビエル 攻4400→4000
清明 LP:1400 手札:3
モンスター:なし
魔法・罠:なし
ラビエル LP:4000 手札:1
モンスター:幻魔皇ラビエル(攻)
魔法・罠:なし
奴の手札には実質グレイドルの効果を無効化できるカードであるD.D.クロウがいる。状況は最悪の一歩手前、だけどここで折れるわけにはい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ