暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第32話 「金色の姉妹」
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たことない奴に言われても全く心に響かないんだが」

 何やらケンカが始まったようにも思えますが……私の姉にはイチャついているようにしか見えていないようですね。どんどん表情が険しくなっていますし、本気で先に帰りたくなってきました。ただ普通には帰ることは出来ないでしょう……夜月に押し付ければチャンスはあるかもしれません。
 あとでファラから何か言われる可能性はありますが、夜月と話せるチャンスを作ってあげたことになるのですから文句ばかりは言われないでしょう。そのチャンスを活かせずに終わった場合は泣きながら怒られる気がしますが、それで今回の恋が終わればそれはそれで収穫はあります。黒いファラが出て来なくなるわけですし。
 ……と考えたいところではありますが、私は誰よりもファラという人間を知っています。迂闊な行動をすれば今よりもさらに面倒なことになりかねません。そう考えると聞き役としてこの場に居座ることの方が無難勝つ賢明な判断のように思えます。

「ねぇセイ、あの子は夜月くんの何なのかな?」
「私が知るわけないでしょう」
「だよね。セイが知らないんなら彼女って可能性は低いだろうし、同じ学校の子でもないよね。あれだけ夜月くんに馴れ馴れしく接してるなら学校では目立つはずだし、というか私が知らないわけないし……スタークスさん達の関係者? でも髪色的に姉妹って感じじゃないわよね。本当あの子何なの?」

 私からすればあなたの方が何なのと言いたいのですが。現状ではあちらの黒髪の子の方が夜月と親しいのは明確。対してファラの方は挨拶さえ交わしたことがないと言っても過言ではないのですし。

「もしかして他校の子? まあ夜月くんはカッコいいし、他校の女子が目を付けてもおかしくはないけど……でもパッと出てきた……しかもどこの馬の骨とも分からない小娘が夜月くんに馴れ馴れしくするのはおかしいわよね」
「ファラ、さすがに話したこともない相手をそこまで貶すのは人としてどうかと思うのですが……」
「え? 別に貶したりしてないよ。私はただ自分の気持ちを素直にセイに言ってるだけだもの。別にあの子に対して言ってるんじゃないわ」

 あの子から全く視線をずらすことなく言われても説得力がないのですが……。
 というか、この短時間でファラの中の何かが1段階進化したように思えてならない。あぁ……なぜ私はこんな姉を持ってしまったのだろう。こんな姉と一緒では恋愛というものが良いものとは全く思えてこない。

「あぁもう、ほんとショウってあれを言ったらこう言うよね。僕はまだ従妹だから良いけど、他の子にもそんな風にしてたら嫌われるよ」
「安心しろ、相手によって言葉は選ぶ。ここまでぶっちゃけて言うのはお前やシュテル達くらいだ」
「……何だろう、親しい関係
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