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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第32話 「金色の姉妹」
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だけに、私とファラの視線は自然とそちらに向く。
 やはり夜月のようですね。まあ同じ街に住んでいるのですからこういうこともありえるでしょう。隣に居る少女は見たことがありませんが。
 雰囲気的に夜月と小柄な黒髪の少女はそれなりに親しい間柄のように思える。個人的に少女の顔立ちは夜月と似ている部分があるように思える、似ていないと言われれば似ていないとも言える。髪の色や背丈の違いで見れば兄妹のように見えなくもないが……。

「何なのあの子……ちょっと夜月くんと距離感近いんだけど」

 ファラの機嫌が凄まじく悪くなっていることから察するに妹という線は捨てるべきだろう。恋する乙女なだけに特定の人物が関わる判別に関して私よりも上なのだから。
 夜月達は私達の居る席から見ようと思えば見える席に腰を下ろし、店員にそれぞれ注文する。

「ショウ、今日も楽しかったね。明日はどこに行こっか?」
「今日はまだ終わってないし、明日のことは明日決めればいいだろ」
「今の内に決めてたら明日の時間を有効に使えるんじゃん……もしかして、明日はシュテル達と何かあるの? それともなのはちゃん達?」
「高町の名前を出した瞬間に表情を変えるのやめてほしいんだが。何度も言ってるが別に俺はロリコンじゃない」

 店内には夜月達の他にも客が大勢居るので何を話しているのかまでは聞き取ることは出来ない。けれど私は夜月と挨拶程度ではあるが会話をする機会があるだけに、普段よりも楽しそうにしているのは分かる。

「ねぇセイ……あの子、夜月くんのこと下の名前で呼んでたわよね?」
「私はよく聞こえませんでしたからその問いには肯定しかねます」
「呼んだのよ。しかも……くん付けとかじゃなく呼び捨てで。あの子何なのかしら……今日も楽しかったね? 明日はどこに行こうか? まるで毎日のようにデートしてますって発言してるんだけど」

 この人の耳はいったいどうなっているのだろうか。店内には夜月達より格段に大きな声で話している客も居るというのに……。
 まあ……それはどうでもいいとして、私は一足先に帰ってはダメでしょうか。正直今のファラの相手はこれまでの経験から面倒な状態にあると判断できるだけに相手したくありませんし。

「そういう割には……結構なのはちゃん達と仲良くしてるみたいだけど? あの子達が良い子なのは付き合いの短い僕でも分かるけど、小学生に色目を使うのはどうかと思うなぁ」
「いつ俺があの子達に色目を使った? ……まあお前みたいにこういうことを言ってくる奴よりはあの子達の方がマシではあるが」
「なっ……僕だってショウみたいにすぐ意地悪なことを言う子よりあの子達の方が良いよ。そういう性格だから未だに彼女のひとつも出来ないんだ!」
「彼氏が出来
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