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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
44.疑うと誰も信じられなくなる。疑わなければ信じられる。自分次第だ。
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王になれば自ずと浮彫になる!」
皆、互いに顔を合わせ何も言えないでいる。
「では、僕はこの辺で…、国務大臣殿。申し訳ありませんでした、国王でもない身分の者がお忙しい皆様を、この様なくだらない事で呼び出してしまい」
どうやら先程のエクリーの憤慨が聞こえていた様で、いつもの様な優しい笑顔で嫌味を言い終えると、リュカは一人会議室を出て行ってしまった…

オジロンSIDE END



<グランバニア城>

俺は兵士用のシャワールームで返り血を流し、キレイな服に着替えるビアンカの所へ歩き出す。
途中、オジロンとサンチョが話しかけてきた。
「リュカよ!まさか叔父であるワシまで本当に疑っている訳ではあるまいな!」
何だぁ?めんどくせーなぁ……

「叔父上!僕は叔父上の事をあまりよく知りません。この国で僕に疑われて無いのはサンチョぐらいですよ」
「坊ちゃん…」
サンチョは嬉しそうに頷き、オジロンは口を尖らす。
「ワシが王位を譲ると言い出したんだぞ!」
「それこそ目眩ましの芝居かもしれません。まぁ……疑えば…と言う事ですから、お気になさらずに。」
「気にするわい!」
「(クスッ)…本命は別にいますから…あくまで疑う要素が少なからずあるという事ですよ」
「だからといってワシを脅さんでも…」
あ〜…めんどくせーなぁーも〜!
「叔父上にはこれから王になる為の事を色々教わらねばなりません。どうか機嫌をなおして下さい。では…」
オジロンはサンチョに何かブツブツ愚痴っていたが、それを無視してビアンカの元へ向かった。


ビアンカの部屋に入るといきなり抱き付かれた。
「リュカ!!大丈夫!?怪我はない!?何があったの!?」
「ちょ…ビアンカ、落ち着いて!」
抱き付かれたのは嬉しいが、パニック状態なのがちと困る。

「だって!リュカが血塗れで帰ってきたって…」
「口軽っ!!」
思わず叫びドリスを見つめる!
「わ、私じゃないわよ!戻ってきたら、もう知っていたのよ!」
本当かよ!?

「だれだぁ…ベラベラ喋るヤツは…お尻ペンペンだ!」
「侍女のエリーヌが教えてくれたの…」
「エリーヌさんって…あのキュートなお尻の?……よし!あとでお仕置きのお尻ナデナデだな!」
「ペンペンがナデナデに変わったけど!!」
「あれぇ!?本当?最初からナデナデじゃなかった?」
「もう……でも、無事で本当に良かった…」
またビアンカを泣かせてしまった。
「ビアンカは心配性だなぁ〜…そんな娘にはお仕置きのオッパイモミモミだ!」
「ちょ…ダメ…リュカ!…い、今は…コラ!!…ドリスが居るから…」
「ドリスが居なければいいの?」
「「え!?」」
「よし!ドリス。出てって」
ドリスの踵落としを喰らい、その日はお開きとなった。

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