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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十六話 交渉の始まりです。
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ァイクとリッテンハイムは驚いたように最高評議会議長を見、ついでアンスバッハらとあわただしく視線を交わしあった。明らかにこの一撃は予期しえないものであった。ブラウンシュヴァイクやリッテンハイムは憤激すべきか、冷静に受け入れるか、どういう感情を表面に出せばいいか迷っていると言った風を見せていた。最高評議会議長はそれを目を細めて見守っている。だが、それはほんの数秒の事だった。体勢を立て直したブラウンシュヴァイク公爵が口を開いたのである。
「貴殿らの生命は保証する。だが、貴殿らの財産は最低限度を除いて没収し、今後は我々の派遣する代官の管理下に置かれることとなる。また一切の軍備を持つことを禁止する。惑星間の警備については我が帝国軍が行うこととし、自治は認めない。」
苛烈な条件が提示されたが、ある意味これは双方が予期していることであった。ざわめきは大きくなったが、予想外の表情を浮かべている者は誰もいなかったのである。
「でしょうな。」
ピエール・サン・トゥルーデは微笑をたたえながら言った。
「では、ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯両閣下にお尋ねします。想像することすら面白くないでしょうが、逆に同盟が使節を帝国に送り、同様の提案をしたら、どう思いますかな?」
この質問は大貴族の長たちにとっては非礼きわまる質問ととらえられたが、その意図するところはブラウンシュヴァイク公もリッテンハイム侯も正確に理解できていた。
「貴殿の言う通りだな。我々がそのような提案を受ければ、激昂することは必定だ。」
「いや、ブラウンシュヴァイク公。立場が違うぞ。我々は銀河帝国の正当な貴族、そちらは奴隷の子孫だ。奴隷が貴族に対して降伏勧告をするだと?考えるだけで虫唾が走るわ。そんなもの、天地がひっくり返ろうとありえないことではないか!!」
失礼きわまる暴言に自由惑星同盟の首脳陣は怒りの色を浮かべたが、これはブラウンシュヴァイク公リッテンハイム侯の間で打ち合わせ済みの事であった。舐められないように、ある程度のこちらからの威圧外交は必要である、ただし、ほどほどにしなくてはならない、というのが両者及び首脳陣及び周辺家臣たちの一致するところであった。
「リッテンハイム侯。落ち着かれよ。」
ブラウンシュヴァイク公は軽くリッテンハイム侯爵を制し、失礼なことを申し上げた、と自由惑星同盟の首脳陣に詫びた。
「だが、我々の認識はそういうものだ。貴族が大半を占める帝国に置いて、『奴隷の子孫』である貴殿らと我々は対等な立場で交渉を行うという事自体、唾棄すべきだと申す者が大半を占めるという事実を認識していただきたい。」
「すると、我々にあなた方の靴をなめろとおっしゃられるか!?」
最高評議会議長の二つ左に座っている血気そうな議員が立ち上がった。
「落ち着くのだ、人的資源委員長。」
最高
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